昨年9月にきっぷを引き換えずに交通系ICカードで東海道・山陽新幹線が利用できる「スマートEX」のサービスが始まりました。会員登録時にクレジットカードと交通系ICカード番号を登録し、ネットで乗車日時・区間等を入力し決済すれば登録したICカードでそのまま新幹線に乗ることができます。
「スマートEX」と既存の会員制予約システムである「エクスプレス予約」との機能と価格の違いを以下にまとめてみました。
■機能
スマートEX | エクスプレス予約 | |
---|---|---|
専用のクレカ | 不要 | 必要 |
年会費 | 不要 | 1,080円 |
ICカードでの乗車 | 交通系ICカード | 専用のEX-ICカード モバイルSuica |
特急券単体の発売 | なし | あり |
グリーンポイント | なし | あり |
のぞみ・みずほ加算料金 | あり | なし |
早特商品の利用 | 可 | 可 |
「スマートEX」は乗車券+特急料金セットで発売されるので、特急券単体の購入はできません。なので、運賃の割引(学割や単独利用時の障害者割引など)と併用したい場合は「エクスプレス予約」の方が向いています。
15年以上「エクスプレス予約会員」である身としては、年会費無料の「スマートEX」会員に対しても同じ価格で早特商品を開放してしまったのは気に入らないです(利用制限期間には違いがありますが)。でも、入れ替わるようにして山陰・四国発を除き「のぞみ早特往復きっぷ」を廃止してしまったので、そのバーターなのかな?と思って納得させています。
■価格
正規運賃・料金 | スマートEX | エクスプレス予約 | |
東京~静岡 | 6,350円 | 6,150円 | 5,630円 |
東京~名古屋 | 10,880円 11,190円 |
10,680円 10,890円 |
10,110円 |
東京~新大阪 | 14,140円 14,450円 |
13,940円 14,250円 |
13,370円 |
東京~広島 | 18,560円 19,080円 |
18,360円 18,880円 |
17,660円 |
東京~博多 | 22,330円 22,950円 |
22,130円 22,750円 |
21,320円 |
名古屋~新大阪 | 6,350円 6,560円 |
6,150円 6,360円 |
5,580円 |
名古屋~広島 | 13,810円 14,230円 |
13,610円 14,030円 |
12,830円 |
名古屋~博多 | 18,020円 18,540円 |
17,820円 18,340円 |
16,650円 |
新大阪~広島 | 10,230円 10,440円 |
10,030円 10,240円 |
9,140円 |
新大阪~博多 | 15,000円 15,310円 |
14,800円 15,110円 |
13,240円 |
(普通車指定席で赤字はのぞみ・みずほ利用時)
ここに上げた「スマートEX」の価格は正規価格より200円引きで、有料制の「エクスプレス予約」よりは高めに設定されています。
私の会社の出張族のおっさんは「スマートEX」の便利さを絶賛していましたが、頻繁に利用するのであれば「エクスプレス予約」の会員になった方が安上がりですし、グリーンポイントを貯めれば会社の金で合法的にグリーン車に乗ることができるので、「スマートEX」で満足していてもったいないなぁと思っています。
会員登録に使用するクレジットカードですが、既に「エクスプレス予約」や「プラスEX」で使用しているカード、「VISAデビット」のような即時決済型デビットカードやコンビニなんかで売っているプリペイド型クレジットカードでは登録できないようです。また、交通系ICカードの登録は任意で、登録しない場合は乗車前にきっぷに引き換えての利用になります。
やっと本題に入ります。JR東海・西日本の両方で「エクスプレス予約」の会員である私が「スマートEX」を利用するメリットは皆無ですが、そのきっぷというのがどういうものか確認したくて、サービス初日に会員登録まで行い、引き換えてきたきっぷがこちらです。
券面上部に「スマートEX」と印字され、「エクスプレス予約」のシステムを流用していると思われるため発売箇所が「EX予約」となっていることは想定内でしたが、左上に「C制」ではなく「海C」と印字されていたのは完全に想定外でした。「海C」は「JR東海エクスプレスカード」で会員登録した「エクスプレス予約」で発券したものしか印字されないものでした。
このきっぷを引き換えたのは乗車直前の新横浜駅でした。引き換えた駅がJR東海管内であれば「海C」、JR西日本管内であれば「西C」となるようです。