続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

厚保駅簡易委託解除へ

 美祢線はかつて石灰石や石炭の貨物輸送が盛んで、1984(昭和59)年に幹線と地方交通線の区分けされた際には貨物輸送の収益により幹線になっています。2009(平成21)年に貨物輸送は終了し、現在では単行のディーゼルカーが1~2時間に1本走るありがちなローカル線になっています。

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厚保駅全景 2018/9/8

 美祢線・厚保駅は山口県美祢市の南部にあり、「あつ」と読みます。「保」の存在が謎です。無人ながら奥に古く大きめの駅舎があります。駅舎の内部はリニューアルされていて、地域交流ステーションが入居しています。

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燦然と輝く「乗車券発売所」の看板 2018/9/8

 1枚目の写真でわざとらしくパナソニックの電器屋さんを入れたのはこういうことです。駅は無人ですが、簡易委託で電器屋さんで乗車券の発売を行っています。かつては美祢線の多くの駅で簡易委託を行っていたものの徐々になくなり、ついにはこの厚保駅だけになりました。

 美祢線の本数が少ないため、バスでのアクセスも考慮に入れておくとよいと思います。山陽線・小月駅から美祢駅行きのサンデンバスに乗ると、30分で厚保駅のバス停に到着します。運賃は610円なのでワープとして有能です。私は2回とも行きはバスで帰りのみ列車でした。

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商談中...

 私が昨年訪ねた時はこのようなピンクの常備券が8種類ぐらいあったと思います。そして、おばちゃんかなりヲタの扱いに慣れてます。こういう感じで「どれにします?」的なノリで出されました。

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 最安は大人140円、小児100円からありました。大人140円は隣の四郎ヶ原までのもので、おばちゃん曰く「実需要はほぼないがヲタ用に置いてる(意訳)」とのことです。管理駅は美祢駅となっています。

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 今年再訪した際には少し状況が変わっていました。 小児券がなくなったのでJRに追加の請求をしたものの、もう入ってこなくなったそうです。

 また、改元に先立ち昨年10月から年号が西暦化されましたが、大半が平成券のままで、日付印は以前と同じものを年号の部分を19にして使用しています。なので、このように平成19年のようなきっぷが発券されます。

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 平成がなくなった券はこの大人140円区間のみでした。年号周りがすっきりしていてこれはこれでちょっと物足りなく見えます。


 1年もせずに再訪したのには理由があります。厚保駅は今月末で簡易委託を解除する予定と聞いたからです。 同じタイミングで同じ常備券を発売している姫新線・三日月駅や富原駅も簡易委託解除だそうです。米子支社管内には常備券を発売している簡易委託駅が8駅あり、そちらの動向も気になるところです。

 こういった状況から判断すると、10月の消費税増税を機にJR西日本内部で常備券を大幅縮小もしくは廃止していく流れなのではないかなと思っています。実際にJR西日本管内に2ヶ所ある常備券の印刷箇所を1ヶ所に集約するらしいという話も伝え聞いています。

 なお、厚保駅では駅舎内の地域交流センターで乗車券が発売できないかJR西日本と交渉するそうです。ただ、乗車券発売がそちらに移ったとしても、常備券が継続発売される可能性は低い気がしますが…。

【補足:2021/2/24】

 厚保駅の簡易委託は予定通り2019年9月末で解除されましたので、カテゴリーを追加しています。