今年で特急「ゆふいんの森」が30周年を迎えたそうです。デビューした平成元(1989)年というとバブル期の最中ということもありJR各社が国鉄のイメージを払拭しようと、競うようにリゾート列車を投入していた時期です。
キハ58・65系の足回りを流用して車体が新製されたキハ71系はこれまでの国鉄気動車特急のイメージを一新したヨーロピアンスタイルで色も斬新で奇抜でした。私の当時の第一印象は樽みたいな変な形した列車だなと思いました。実際に乗ることができたのは平成10(1998)年になってからでした。
30周年を記念して7月12日~9月30日の期間限定で、「ゆふ森30周年★ニコニコきっぷ」という乗車券+指定席特急券がセットになったきっぷが発売されました。設定区間は別府・大分~湯布院間で、片道タイプ(1,500円)と往復タイプ(2,500円)があり、「ゆふいんの森」か「ゆふ」の指定席が利用できました。大分地区と由布院エリアでの店での割引特典もありました。
こちらが「ゆふ森30周年★ニコニコきっぷ」の往復タイプです。ニコニコと言うだけあって2,500円です。往復タイプは2日間有効でした。別府~由布院間の往復運賃だけで2,400円なので、100円の追加で往復特急指定席が利用できるおトクなきっぷでした。
私は当初8月29日に利用しようとしていたんですが、往路乗車予定の「ゆふ6号」が大雨で運休となってしまったため、原券を生かしたまま翌日の列車に変更しました。
このきっぷの発売箇所は大分県内のJR駅と旅行会社に限られました。ネット予約も非対応でした。「ゆふいんの森」の主な利用客は博多と由布院とを行き来する観光客なので、30周年を機にこのきっぷを利用して大分の人にも乗ってもらいたいという意図があったようです。