自分自身が「撮り鉄」だと思ったことは1秒もないですし、大した機材も腕前もありませんが、記録として列車を撮ること自体は好きです。撮った当時は何でもない写真でも後から見ると貴重なものになったりします。
嫁の実家の北九州に行った時も近辺に撮りに行ったりします。個人的に一番気に入っているのは日豊線・南行橋~新田原間のポイントです。列車の本数がソコソコ多いですし、「ソニック」が車体を傾けて高速で走り抜けていく様は圧巻です。
列車の撮影を終えて歩いて最寄りの南行橋駅に着いた時のことです。せっかく来たので窓口できっぷでも買おうかと思いました。ところが、平日の日中なのに窓口が閉まっていて、そこに衝撃の貼り紙を見つけました。
昨年4月1日から駅営業時間が大幅に短縮されていました。しかも、朝の1時間や夜の2時間を減らすというレベルではありませんでした。貼り紙の内容を整理すると以下のようになっていました。
2019/3/31まで | 2019/4/1以降 | ||
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平日 | 6:50~20:50 | 月・水・金 | 16:00~20:00 |
土休日 | 8:40~18:40 | 火・木・土 | 6:40~9:00 |
日・祝日(月水金) | 16:00~18:00 |
朝のみの営業というのはまだ分かりますが、夕方~夜のみの営業というのは正直意味不明です。特に日曜の夕方の2時間の営業は何なんでしょうね???いずれにしろ9:00〜16:00は毎日不在です。たぶん、委託の社員は別の駅と掛け持ちで業務を行っているんだと思いますが。
祝日がない前提で週単位の営業時間で比較してみると3月31日までは週90時間でしたが、4月1日以降はわずか21時間に激減しています。割合にして8割近い減です。
JR九州では駅の無人化や遠隔管理システム導入が拙速に進められ、たびたび問題になっていますが、そういった無人化の影に隠れて駅の営業時間短縮もえげつないことやっているなと思いました。しかもド田舎の駅ならともかく、北九州都市圏にある駅でこの状態です。近隣の新田原・築城・椎田の3駅も同様に営業時間が大幅短縮されていました。
このとおり南行橋駅にはPOS端末が導入されています(貼り紙には「みどりの窓口」と書かれていますが、厳密にはPOS窓口です)。ただ、今の経営陣だと路線の維持をちらつかせてこの辺り一帯の駅にも「ANSWERシステム」を入れて、ごっそり無人化しかねない感じがしています。買っておくなら今のうちかもしれません。
これまで駅の窓口閉鎖や無人化はJR東日本が先行して悪目立ちしていましたが、JR九州も陰に隠れて目立たないだけで、やってることは本家JR東日本以上だと思います。ハゲタカファンドに自社株買いの圧力をかけられているせいかもしれませんが、それだったら身の丈に合わない上場なんてするもんじゃないです。