新えきねっとを試してみた(ポイントアップグレード)
「新えきねっと」を利用すると、利用金額に応じたJREポイントが付与されます。付与率は決済方法や受け取り場所によっても変動します。VIEWカード以外で決済した場合の付与率は以下の通りです。
受取・乗車方法 | 商品 | 対象金額 | 付与率 |
---|---|---|---|
チケットレス乗車 | 新幹線eチケット | 発売額 | 2% |
チケットレス特急券 | 5% | ||
トクだ値(料金のみ) | |||
指定席券売機で きっぷの受け取り |
トクだ値(乗車券一体型) | 発売額 | 0.5% |
トクトクきっぷ | |||
新幹線eチケット | |||
上記以外 | 料金相当額 | ||
みどりの窓口で きっぷの受け取り |
全商品 | - | 0% |
ポイントの付与率からして、チケットレス乗車や指定席券売機でのきっぷの受け取りを強く推奨しているのがよく分かります。ただ、地方には指定席券売機はなくみどりの窓口で受け取らざるを得ない駅もまだあるのに、みどりの窓口できっぷを受け取ると問答無用で0%というのは厳しいです。
本題に入ります。「新えきねっと」ではJREポイントで鉄道が利用できる3つのサービスを開始しました。そのうちの一つがJREポイントで新幹線の普通車指定席をグリーン車・グランクラスにアップグレードできるサービスです。
このアップグレードサービスの開始とほぼ同じくして、以前(と言っても14年前)紹介したビューカード会員のポイント特典の「グリーン車利用券」の引き換えが今年6月末で終了したそうです。アップグレードサービスは「グリーン車利用券」の代替サービスで、それをビューカード会員以外のえきねっと会員にも開放したと解釈していいでしょう。
アップグレードに必要なポイント数は以下になります。これとは別に利用区間の「新幹線eチケットサービス」の正規の普通車指定席の料金が必要になります。ポイントだけでは利用できません。
列車名 | グリーン車 | グランクラス 食事なし |
グランクラス 食事あり |
|
---|---|---|---|---|
東北 | はやぶさ | 3,500 | 6,500 | 8,500 |
はやて・やまびこ | 3,000 | 6,000 | - | |
なすの | 1,500 | 4,500 | - | |
秋田・山形 | こまち・つばさ | 3,000 | - | - |
上越 | とき | 3,000 | 6,000 | - |
たにがわ | 1,500 | 4,500 | - | |
北陸 | かがやき・はくたか | 3,000 | 6,000 | 8,000 |
あさま | 2,000 | 5,000 | - |
クリーン料金はキロ数で計算するのに、キロ数ではなく列車ごとに必要ポイント数を設定しているのは面白いです。ベースとなるグリーン車のポイントに対して食事なしのグランクラスが+3000ポイント、食事ありだと+5000ポイントになります。
利用できる範囲はJR東日本管内です。北海道新幹線の新青森~新函館北斗間や北陸新幹線の上越妙高~金沢間に跨る場合は利用できません。また、二列車以上の乗り継ぎには対応していないようです。
まず、利用にあたってはえきねっとのアカウントにJREポイントの会員番号を連携させる準備が必要です。これをしないとポイントは貯まりませんし、使えません。
会員番号の連携が終わると、ログイン後の画面の右上にこのようにポイント数が表示されます。これで準備完了です。
あとは通常通り経路検索を行います。①きっぷの種類は「新幹線eチケット」、②座席の種類は「グリーン」を選択し、所定のポイント数があると「JREポイントアップグレード」が表示されるので、それを選択すれば完了です。①きっぷの種類を「紙のきっぷ」を選択した場合は表示されません。
JREポイントは予約と同時に差し引かれます。また、期間限定ポイントは利用できないようです。
なお、E4系で運転される上越新幹線の「Maxとき」「Maxたにがわ」は対象外です。10月で運転終了するので対応不要と判断したのでしょう。密かにE4系グリーン車の乗り納めに使おうかと思っていたのでアテが外れました。(下の補足参照)
「新幹線eチケット」なのでチケットレスで利用できるんですが、いつも通りチケットレスにせずきっぷに引き換えました。券面上部に「えきねっとJREPOINTアップグレード」と印字されていて、グリーン料金の内訳は0円になっています。
私が購入した時点では正規の普通車指定席の料金より330円だけ高いグリーン車用の「トクだ値15」が発売されていました。言い換えれば330円余分に払えば1500ポイントを使わず節約できました。なので、試してみるという目的がなければ今回は使わなかったと思います。でも、「トクだ値」が売り切れていたり設定がなくてグリーン車やグランクラスを利用したい場合には選択肢になろうかと思います。
券面で気になったのは、「指定列車のみ有効」という表記です。確かにグリーン席は指定列車のみ有効ですが、指定列車に乗り遅れた場合は当日中の後続列車の自由席は利用できます。そういう意味でこの表記は誤解を招くように思いますし、駅での誤案内の元にもなりかねません。表記内容は考えた方がいいと思います。
払い戻しについては発売額に対して所定の手数料がかかりますが、ポイントは全額自動で戻るとのことです。ちなみにこのきっぷは「新幹線eチケット」を指定席券売機で受け取っているので、発売額の0.5%にあたる32ポイントが後日付与されています。
【補足:2021/8/31】
記事作成時点ではE4系の列車はJREポイントによるアップグレードは申し込めなかったんですが、さきほど再度試してみたところ、E4系の列車でも申し込めるようになっていました。一時的な不具合だったのかもしれません。