新えきねっとを試してみた(株主優待・紙のきっぷ)
6月27日にリニューアルされた「新えきねっと」で追加された機能として、「えきねっと」上で株主優待割引できっぷを購入できようになっています。
JR東日本は株主優待割引証をJRグループの中でいち早くスクラッチカード式のQRコードにし、極力窓口対応を減らし券売機へ誘導する方向へ進めています(購入できる条件は厳しいのでまだまだ改善が必要ですが)。今回の「新えきねっと」での対応もその一環なんだと思います。
6月27日は旅先にいて、その翌日の帰路に早速「新えきねっと」で株主優待割引を仕込んでみました。以前の記事でも書きましたが、株主優待割引は以下の条件であれば対応できると思います。
- 乗車券の使用開始日と割引対象の新幹線・特急の乗車日が同じ
- 乗車券の使用開始日の当日中に着駅に到着できる区間・経路
- 新幹線・特急を途中で降りるような途中下車を前提としない
一番下の条件を補足すると、乗車券が東京→会津若松で新幹線が東京→郡山のような接続駅での途中下車はうまくいきますが、乗車券が東京→仙台で新幹線が東京→福島の場合は新幹線も東京→仙台にされてしまうので、おそらくうまくできません。
今回は「新えきねっと」の機能を試すことが目的なので、それを踏まえて先ほどの条件に合う単純な行程にしてみました。
乗車券:6月28日盛岡→湯河原
特急券:6月28日盛岡→東京(盛岡18:50発 こまち42号)
「はやぶさ」ではなく「こまち」にしたのは単なる気分です。「こまち42号」が東京駅に着くのが21:04で、21:22発の東海道線に乗り換えれば湯河原には当日中の23:09に着けます。もっとも、その日のうちに湯河原に行く予定はなく、東京から先は後日使う予定でした。
時刻検索のページで盛岡→湯河原18:40発で検索してみます。株主優待を利用するには「株主優待割引を利用する(片道限定)」にチェックを入れます。
そうすると、株主優待割引利用時の注意事項が表示されるので、「上記の内容を理解した」を押下して次に進みます。この表現はどうも言葉足らずに見えるので、私が設計者だったらボタン名は「上記の内容を理解しました」にしますが。
検索結果です。上2件は「はやぶさ42号」で乗換駅の違いです。東北新幹線と東海道線の乗換駅は常識的に考えて東京でしょうから、上野は要らないです。知らない人や見落とした人が210円の安さに惹かれて(騙されて?)上野を選択してしまうと乗り換えで悲劇になります。
正直なところ、乗車予定の列車が決まっている場合は列車名と区間を決め打ちで検索する機能が欲しいです。あと、最初に株主優待を利用すると宣言しているんですから、価格は株主優待割引適用後の金額を表示して欲しいです。
今回は「新幹線eチケット」ではなくきっぷを受け取るので、①きっぷの種類は「紙のきっぷ」を選択します。「新幹線eチケット」は今度試してみます。
座席は指定席の株主優待割引を選択すると、下の乗車券の申込の項目が表示されます。そこで乗車券も株主優待割引を選択して次へ進みます。特急券を株主優待割引を選択しているんですから、乗車券も初期状態で株主優待割引にチェックが入るようにして欲しいです。
東京→湯河原間の普通列車グリーン料金が参考情報として表示されていますが、ここでグリーン券が買えるわけではないので、まったくもって役に立たず不要な情報です。どういう意図でここにこの情報を入れたのか聞いてみたいぐらいです。どうしてもその情報を入れたいのなら買えるようにして欲しいです。
その後ログインして、株主優待割引券番号の入力画面に進みます。パスワードは英数字で12桁あるので、●を12個並べられても分かりません。優待券の券面通り3桁×4に分けた上で、誤入力を防ぐため入力内容を表示させるオプションが欲しいです。
カード決済で発券されたきっぷです。発売箇所表記で「新えきねっと」で発券されたことが分かると思います。駅のみどりの窓口で受け取っているので、0ポイントです。
利用してみた感想としては、今回のような単純な経路なら問題ないのかもしれませんが、指定席券売機以上のことはできないですし、画面の細かな造りがイマイチだなと感じました。とはいえ、ネット予約に株主優待割引を対応させた意欲は率直に評価していいと思います。
過去の「Kaeruくん」の例なんかを見ても、JR東日本は最初は勢いよく華々しいですが、飽きっぽく物事を継続的に改善していくのが苦手に見えます。しかし、株主優待割引対応は「新えきねっと」の売りとする機能の一つなので、使い勝手の改善はぜひお願いしたいです。まだまだ使いにくいですし、何事もやりっ放しはよくないです。