呪術廻戦
◆種別:特急
◆区間:博多~長崎
「呪術廻戦」というアニメがあるそうです。そのへんは疎いので見たことも聞いたこともなかったんですが、JR九州が劇場版の公開を記念して昨年12月から今月末までの予定でコラボキャンペーンを実施しています。
一昨年は「鬼滅の刃」で同様のコラボキャンペーンを行い、「SL鬼滅の刃」が大盛り上がりしたのは記憶に新しいところです。
その発表が11月22日で、キャンペーン開始後最初の土曜日の12月4日に「呪術廻戦」のラッピングを施した883系を使用した全車指定席の特急「呪術廻戦」を博多~長崎間で運転するという情報が記載されていました。なかなかすごい列車名です。
指定券の発売は翌23日からで、どうせ「SL鬼滅の刃」の時のようにすぐ満席になるんだろうなと思っていました。ところが、意外なことに当日朝10時を過ぎても「ネット早特3」が満席になった以外は普通に空いていました。
仙台出張の可能性があったのでその週末は予定を入れずに空けていたんですが、仙台出張が前倒しで終わってしまい予定が空いてしまったので、これなら乗りに行けるかもしれないぞ…と悪魔のささやきが聞こえました。
当初は中途半端に貯まっていたANAのマイルを使って片道だけ羽田から佐賀まで特典航空券で飛んで、佐賀~長崎と長崎~博多と特急「呪術廻戦」の上下に乗車し、泊まらずに福岡空港からLCCで帰るプランをイメージしました。
ところが、JRで「ネット早特」を使わずに佐賀→長崎→博多と特急に乗車すると6,000円を超えます。案外高いなと思いました。それだったら北九州の嫁実家に泊まらせてもらって、8,000円の「みんなの九州きっぷ」を使って1泊2日でいろいろ回ってきた方が面白いと考え直し、もろもろの手配をしました。行こうと思い立ってから、手配を済ませるまでの所要時間は半日でした。
佐賀駅到着後に「みんなの九州きっぷ」で取った特急「呪術廻戦」の指定券です。改めて見るとすごい列車名です。「呪」や「戦」という漢字が列車名に使われることは後にも先にもおそらくないでしょう。車内改札用のチケッターは「呪術廻戦」専用のものが用意されていました。
呪術廻戦ラッピングの883系が佐賀駅に入線するところを撮ってみたんですが、正面だと思った以上にラッピングが目立ちませんでした。
5・6号車を交換列車から動画で撮ってみた。 pic.twitter.com/6FypEeZZdh
— imadegawa075 (@imadegawa075) 2021年12月4日
浦上駅で交換列車から動画で撮ってみたらこんな感じでした。こちらの方が何となく雰囲気は伝わると思います。
車外のラッピングだけでなく、車内にも「呪術廻戦」のキャラクターやイメージのシールが貼ってあり、熱心なファンの人はスマホやカメラ片手に車内を動き回って一つ一つ写真に収めていました。ファンの年齢層は「鬼滅の刃」より高く、大人ばかりで子どもは見かけませんでした。
車内ではこのような記念乗車証が配られました。当日でも労せず海側の指定が取れたんですが、実際の乗客は1両に10人程度で、特急券の売れ行き以上に客が少なく、「SL鬼滅の刃」とはずいぶん様相が異なりました。記念乗車証を配っていたJR九州の人もどこか手持ち無沙汰に見えました。「みんなの九州きっぷ」の指定席発行回数の余った分でこの列車の指定だけ取って乗らなかった人もそれなりにいたような気がします。
アニメとしての人気度以外の差があるとすれば、キャンペーンや運転の告知が急すぎた感はあります。もっと前々から告知していれば、ファンの人も特急「呪術廻戦」やラッピング列車の乗車に合わせて観光や食事・宿泊の計画を立てる時間があったでしょうが、さすがに発表から10日は急過ぎました。半日で計画立てて諸々手配して飛行機で飛んでくるアホなんてまずいません。権利関係の調整はあるんでしょうが、告知は早め早めの方がキャンペーンの効果が出るように思います。