今年2月末で「びゅうプラザ新潟」が閉店し、びゅうプラザが全店で営業終了しました。偶然にも同じタイミングでJR北海道の「ツインクルプラザ」も最後の店舗(法人旅行札幌支店)が閉店しています。
新型コロナ禍による旅行需要の減退で大手・中堅の旅行会社でもカウンター店舗の閉店が相次いでいます。日通旅行や静鉄観光サービスのように事業を終了し、会社が解散するところも出ています。
びゅうプラザは最盛期は180店舗もありました。つくばセンターや佐渡といった駅がないところにもありました。しかし、ネット予約の進展に伴う来店客の減少で平成20年代半ばから徐々に閉店が始まり、残った店舗は駅のみどりの窓口と一体化をするという謎な施策も並行して進みました。
その後も閉店の流れは止まらず、最終的に全店営業終了に至りました。2019年7月には「びゅうプラザ2022年3月末で全店閉鎖へ」という報道が出ていました。なので、新型コロナ禍に関係なくほぼ計画通りに閉店したということになります。
個人的にはびゅうプラザの閉店までは追ってませんでした。そもそも、びゅうプラザは旅行センターでありながら個札お断りの店が多く、買おうとして追い返されたり買えても嫌味を言われたりして不愉快な扱いをされたことが何度かありました。
駅のみどりの窓口とびゅうプラザが一体化した店舗では、みどりの窓口に行列ができているのに、ヒマそうにしているびゅうプラザの係員が見て見ぬふりをし、みどりの窓口の行列を待ちきれずにびゅうプラザへ流れてきた客を追い返していて「何なのこの会社?」と思ったこともあります。
そういうことを見たり経験したりしたので、個人的にはびゅうプラザに対していいイメージはありませんでした。
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「びゅうプラザ柏」の末期は個札や入場券が買えると知り合いから聞いていて、たまたま1月16日の最終営業日に近くに用事があったついでに買いに行ってきました。最終日だったこともあり、聞いていた通り新幹線のきっぷも入場券も快く売ってくれました。結果的にびゅうプラザできっぷを買ったのはここが最後になりました。「VP」という発売箇所もこれで見納めです。
閉店は計画通りに進んだようですが、店舗跡地の利用はまちまちです。駅ナカ店舗にリニューアルされたのは多くなく、一時的な催し物をやるイベントスペースと称するデッドスペースになったのはまだいい方で、シャッターが下ろされたまま何も利用されていないところも多くあります。とにかく閉店ありきで、閉店した後の跡地利用は二の次だったように見受けられます。
あと、びゅうプラザとみどりの窓口と一体化してしまったことによって駅執務スペースの導線にまで影響が及び、容易に駅ナカ店舗に転用できなそうなことも跡地利用がなかなか進まない一因のように思います。
びゅうプラザの後継で、新たな顧客接点型拠点である「駅たびコンシェルジュ」にリニューアルされたのは利用客の多い駅だけです。
ただ、この「駅たびコンシェルジュ」とやらの説明を読んでみましたが、存在意義がイマイチよく分かりません。東日本エリアの観光地や「えきねっと」の使い方の案内、「大人の休日俱楽部」の旅行相談を受け、各種イベントやセミナーを開催するそうですが、旅行商品の販売はしないそうです。
店舗を残すなら相談を受けてその場で旅行商品を販売できた方がいいですし、店舗を残さないならJR北海道みたいにネットやコールセンターを利用した通信販売に完全移行した方がいいです。JR東日本は店舗は残すけど相談を受けるのみで、旅行商品の販売はせず通信販売へ誘導というどっちつかずな手法を採ります。
でも、これだとどうやって収益を上げて、店舗や要員を維持していくんだろうなというのが素朴な疑問です。会社として単なるコストセンターとして割り切るか、「大人の休日俱楽部」との内部調整で利益を引っ張ってくるんですかね?いずれにしろ「駅たびコンシェルジュ」の成否はそんなに遠くないうちに分かると思います。