函館駅が今年12月10日で開業120周年を迎えます。初代の函館駅は現在の函館~五稜郭間の間に位置する函館西警察署の場所あたりにあったとのことですが、正確な場所は不明だそうです。
港に近い現在の位置に移ったのは開業の2年後の1904(明治37)年のことで、初代函館駅は亀田駅と改称されました。その4年後に亀田駅は火災で焼失し、1911(明治44)年に開業からわずか9年で廃止されています。
私が初めて函館駅を訪れたのは大学受験の帰りでした。その当時は1942(昭和17)年に建てられた4代目の赤い三角屋根の駅舎がまだ現役で、高い吹き抜けと連絡船時代の面影を残した広い待合室に賑やかな売店が印象的でした。急行「はまなす」を待つため待合室で夜を過ごしたこともあります。
現在の駅舎は2003(平成15)年に供用開始された5代目駅舎で、デンマーク国鉄との共同デザインでガラッと雰囲気が変わりました。この写真はスッキリして見えますが、2年前に円筒部分の背後にJR系列のホテルが建って背景がゴチャゴチャっとしています。
JR北海道では函館駅開業120周年を記念して、9月3日から120年前に開業した6駅セットの記念入場券と、120年前に開業した函館~新函館北斗(開業当時の駅名は本郷)間の記念乗車券を発売しています。記念入場券は好みのタイプではなかったので購入を見送り、記念乗車券のみ購入しました。
こんな感じの短冊タイプの片道乗車券で函館発と新函館北斗発の異なるデザインの2種類が発売されています。新函館北斗発の乗車券の左下の三角屋根の渡島大野駅も現役時代に見覚えがあって、当時は「ホントにここに新幹線が来るんかな???」と半信半疑に思ったものです。
このきっぷは購入時に日付が押印され、購入当日限り有効です。前売りはしないそうです。あと、裏面に仕掛けがあって面白いことになっていました。
裏面を2枚繋げると引退が発表されていたキハ281系が現れます。大沼あたりの走行写真でしょうか。こういう仕掛けがあると片方ではなく両方とも買いたくなります。発売側もそれを狙っているんだと思いますが、まんまと釣られました。
発売から4週間ほどで両駅とも2000枚以上売れているので、売れ行きは好調だと思います。発売枚数の記載がないので相当数用意されていると思われますが、なくなり次第終了とのことですので気になる方はお早めに…。