2022年3月のダイヤ改正で山形新幹線が全車指定席化されました。それに伴って特急料金制度も変わりました。
それまで新幹線部分と在来線部分（幹在特）の特急料金を合算していたので、指定席利用の場合両方の指定料金がかかっていました。全車指定席化を機に新幹線部分と在来線部分の通しで一列車分だけの指定料金で済むよう変更されました。なので、東北新幹線と通しで山形新幹線を利用する際のの指定席の特急料金は全体的に値下がりしています。
合わせて郡山～福島間（山形新幹線の米沢以遠までまたがる場合を含む）で指定席を利用した際には自由席特急券+指定料金相当額で利用できる特例が設定されました。
こちらがその現物です。券名が「新幹線特定特急券（指定）」となっていて自由席なのか指定席なのかよく分からないきっぷになっています。こんな券名はおそらくこの区間の指定席特急券だけだと思います。価格は特定特急券880円+通常期指定料金530円=1,410円です。
この特例ができる前は郡山～福島間の所定の指定席特急料金（通常期で2,400円）に福島からの幹在特の特急料金が加算されていました。そのため郡山～山形新幹線各駅間の指定席特急料金が異様に割高になっていました。
こちらが2021年12月の郡山着の指定席特急券です。特急料金の内訳を見て分かる通り福島～郡山間の幹特の部分が2,600円、米沢～福島間の幹在特の部分が1,050円でトータルで3,650円もします。繁忙期加算がなくても3,310円です。距離にすると100Km満たないのにずいぶん割高でした。
ほぼ時を同じくして郡山～米沢間でグリーン車を利用した時の特急券です。特急料金は新幹線部分と在来線部分を合算しますが、グリーン料金は乗車区間通しで計算していました。そのため、繁忙期の郡山～米沢間については指定席よりもグリーン車を利用した方が安いという逆転現状が起きていました。
ちなみに同区間の自由席利用時は1,410円でした。乗車時間1時間弱の区間の指定席を利用するだけで2,000円近く高くなっていました。
郡山～福島間の特例が設定された現在の制度では郡山～米沢間の料金は自由席+特定が1,640円、指定席が2,170円、グリーン席が3,930円となっています。これだと時期や設備による料金の逆転は発生しなくなったので分かりやすくなった感はあります。
