アルプス
◆種別:特急
◆区間:新宿→白馬
7・8・9月の3連休前の金曜日に新宿~白馬間で夜行の全車指定席の特急「アルプス」が運転されました。中央東線~大糸線直通の夜行列車は快速「ムーンライト信州」がサイレント終了した2018年以来でした。先日発表された秋臨で10月11日と11月1日にも運転されるようです。
また、「アルプス」という名称が使用されたのは2002(平成14)年に急行「アルプス」が廃止されて以来だと思います。正直なところ「特急アルプス」という響きに違和感はありましたが、「アルプス」という列車名は懐かしいなと感じました。
車両は特急「踊り子」で使用されているE257系2000番台でした。この車両はたまに臨時の「あずさ」に充当されることがありますが、大糸線に乗り入れるのは初めてだったそうです。2000番台に改造される前は「あずさ」としてこの辺りを走っていたので、里帰りのような形になりました。
座席の夜行列車は2018年夏に「ムーンライトながら」に乗って以来だったので、6年ぶりのことでした。「ムーンライトながら」や「ムーンライト信州」は車内を減光する機能がなく、夜でも煌々とまぶしいのが気になってあまり眠れませんでした。きっと「アルプス」も同様であまり眠れないだろうなと思っていました。
ところが意外なことにE257系(全部じゃないかもしれませんが)には夜間減光する機能があったようで、八王子発車後に減光され車内が暗くなりました。おかげで甲府~松本間(3時間程度?)は眠ることができました。
私が利用した特急券です。「アルプス」は着席サービス対象列車ではないため、乗車区間に応じた特急料金(A料金適用)に繁忙期の指定料金(730円)が加算されました。同じ区間(八王子~信濃大町間)を「あずさ」で利用すると通年同額の2,550円です。それと比較すると割高な印象はあります。
1ヶ月前の発売直後に瞬殺されたようですが、時々空席は出ていて、私もその空席を拾いました。鉄ヲタを含む旅行客はきっぷや宿が取れれば旅行の実行に移しますが、登山客は直前まで天気予報とにらめっこしながら行くか行かないかをギリギリまで見極めるそうです。そして7月13日は山登りするには向かない天気だったようで、発車当日になってキャンセルされた座席が結構出ていました。
この列車がターゲットとしたであろう登山客にとっては、前々から座席を予約して着席して移動ができるこういう列車よりも、天気次第で飛び乗れるかつての「上諏訪夜行」のような列車の方が適しているのかもしれません。
私は山登りする趣味はないので、早朝の信濃大町駅から立山黒部アルペンルートを横断してきました。「アルプス」の乗客のおかげか扇沢行きのバスは増車していました。早朝だったので混雑に巻き込まれることなく、スムーズに富山まで抜けられました。
【オマケ】
2019年に長野総合車両センターで開催された「長野鉄道フェスタ」でE257系の「アルプス」の愛称表示のLED見た記憶があり、今回なぜそれを使わなかったんだろうか?と思い当時の写真を引っ張り出してきました。
残念ながら種別まで入って「急行アルプス」になってました。このままでは特急では使えません。それにしても189系も武田菱のE257系も懐かしいですね。