今年3月にJR東海ツアーズで販売している「ぷらっとこだま」の商品改定が行われ、発売方法や内容が大きく変わりました。変更前後を以下の通りまとめてみました。
2024年2月29日まで (旧商品) |
2024年3月1日以降 (新商品) |
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申込サイト | JR東海ツアーズのHP | EX旅パック |
申込期限 | 乗車前日の17時 | 乗車前日の23:30 |
乗車票の受け渡し | 新幹線駅の指定席券売機か JR東海ツアーズ店舗で発券 |
原則なし (チケットレス乗車) |
予約後の座席位置の変更 | 不可 | 可 |
発売除外期間 | なし | あり(最繁忙期) |
申込サイトはJR東海ツアーズのHPから「EXサービス」内の「EX旅パック」に変わりました。それに伴って「EXサービス」の会員登録が必須となりました。逆に言うと既に「EXサービス」の会員であればすぐに利用できる状態です。
そして、新商品での大きな変更点は交通系ICカードやQRコードを利用し、指定席券売機や店舗で乗車票に引き換えることなくチケットレスで乗車できるようになったことです。申込期限が前日の23:30まで延びたことや予約後に座席位置の変更ができるようになったのも改善点だと思います。
逆に悪くなった点もあります。それは多くの区間で価格が引き上げられたことと、通常期と繁忙期の価格差が大きくなったこと、発売除外期間が設定されお盆や年末年始の最繁忙期は不売になってしまったことです。
とりあえず普通車用の通常期の価格を比較してみます。
区間 | 2024年2月29日 まで |
2024年3月1日 以降 |
価格差 |
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東京・品川~静岡 | 5,000円 | 5,400円 | +400円 |
東京・品川~浜松 | 6,900円 | 6,970円 | +70円 |
東京・品川~名古屋 | 8,600円 | 8,810円 | +210円 |
東京・品川~京都 | 10,700円 | 10,790円 | +90円 |
東京・品川~新大阪 | 10,900円 | 11,210円 | +310円 |
新横浜~静岡 | 4,800円 | 4,780円 | -20円 |
新横浜~名古屋 | 8,400円 | 8,290円 | -110円 |
新横浜~京都 | 10,500円 | 10,290円 | -210円 |
新横浜~新大阪 | 10,800円 | 10,960円 | +160円 |
静岡~名古屋 | 4,900円 | 5,150円 | +250円 |
静岡~京都 | 8,100円 | 8,290円 | +190円 |
静岡~新大阪 | 8,600円 | 8,810円 | +210円 |
名古屋~京都 | 4,600円 | 4,410円 | -190円 |
名古屋~新大阪 | 4,800円 | 4,990円 | +190円 |
100円刻みだった価格が10円刻みに変わっています。こうして見ると新横浜と京都発着の価格は下がっていますが、それ以外は上がっています。東京・品川と新横浜発着、京都と新大阪発着の価格差を大きくしたことによるもののようです。
6月に大阪へ行く際に商品改定後初めて「ぷらっとこだま」利用しました。大阪へ行くことが1週間前に決まったため「EX早特」は利用できず、急ぐ必要はなかったので「ぷらっとこだま」の利用を思い立ちました。
「EX旅パック」のサイトにアクセスし「6月8日:こだま703号 新横浜→新大阪」の予約を済ませ、「EX予約」のアプリにログインしてみました。そうすると2件の予約のうち乗車日時の早い「EX旅パック」で仕込んだ「ぷらっとこだま」の予約がトップに表示されていました。へ~と思って一覧画面を開いてみました。
そうすると旅行商品の「ぷらっとこだま」の予約と普通の「EX予約」の予約が一緒に表示されています。これは分かりやすいなと感じました。「ぷらっとこだま」の予約を「EXサービス」の配下に取り込んだ結果なんでしょう。単純な列車の予約と旅行商品はアイコンの違いで区別できます。
指定席券売機で予約内容を照会してみるとアプリと同じ内容が表示されました。「ぷらっとこだま」の方のきっぷの種類は「EX旅パック」となっています。右の「選択」ボタンが活性なのできっぷの発券ができそうに見えます。
きっぷで発券してみた結果です。きっぷに引き換えないでもチケットレスで乗車できるのでよい子は真似してはいけません。券面だけでは「ぷらっとこだま」利用とは判別つきません。また、以前の「ぷらっとこだま」は「海契」の乗車票でしたが「海A」に変わっています。発売箇所表記が「海EX予約」になっていたり、乗車票の割に企画コード331が入っていたり、グリーン車利用なのにその旨の記載が一切なかったりなんだかよく分からないきっぷに仕上がっています。
上の写真の指定席券売機の筐体の色で気づいた方がいるかもしれませんが、このきっぷはJR東日本の23区内の駅の指定席券売機で受け取っています。旧商品ではJR東海の新幹線駅改札外の指定席券売機という限定がありましたが、新商品ではEXサービス取り扱い駅の指定席券売機で受け取れるようです(もちろん無理にきっぷで受け取らないでもいいんですけど...)。
ちなみに1ドリンク引換券もチケットレスになっています。乗車当日に「EX旅パック」のマイページに表示されます。「チケット利用」のボタンを押して、店員の持っているQRコードを読み込むことで対象商品と交換できます。紙のクーポンがあればレジで渡すだけでしたが、チケットレス化によってひと手間増えて時間がかかるので注意が必要です。