続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

奥羽線・新庄~院内間バス代行

 奥羽線・新庄~院内間は昨年7月の大雨で土砂流入や盛土の崩壊が多数発生し、バス代行が続いています。現在復旧に向けた工事が進められており、GW前の4月25日に再開予定とのことです。

奥羽線の701系電車:新庄駅 2021/12/30

 復旧を急ぐのと、今後同様の災害の被害を受けても早期の復旧ができるよう非電化で再開し、再開後に電化設備を順次撤去するそうです。被災前は電車の701系が走っていたところを復旧後はGV-E400系やキハ110系が走ることになります。

 コスト削減を目的として栗原電鉄や名鉄三河線(海線)・八百津線など過去に電化設備を撤去し非電化になった路線はありました。JRグループでも西九州新幹線開業に伴い自治体管理に移行した長崎線・肥前鹿島~諫早間が挙げられます。

 奥羽線の新庄~院内間の非電化への移行もコスト削減の側面はあったにせよ、この判断はちょっと驚きでした。この区間は1975(昭和50)年に電化されましたが、電化50年目のタイミングで非電化に戻ることになります。


新庄駅の電光表示 2024/12/29

 昨年末「青春18きっぷ」で旅行中に新庄駅に降り立った時のことです。何気なく駅の電光表示を見てみたら、奥羽線上り(山形線)以外が全部バス代行になっていることに気づきました。

 先述の奥羽線下りと国道工事の巻き添えで長期間運休になっている陸羽西線はバス代行になっていることは承知していましたが、昨年7月の同じタイミングで陸羽東線も被災していたようで、鳴子温泉~新庄間がバス代行になっていました。新庄駅から4方向に延びる路線のうち3方向がバス代行という異常事態です。

2024年11月28日現在の奥羽線代行バスのダイヤ 
真室川町のHP(https://www.town.mamurogawa.yamagata.jp/kurashi_tetsuzuki/doro_kotsu/4183.html)より引用

 私が利用した昨年12月時点の奥羽線代行バスのダイヤはこんな感じでした。列車よりだいぶ本数は少なく、新庄~院内間は2.5往復で新庄~真室川間の区間便が3往復ありました。列車での所要時間が新庄~真室川間で16分、新庄~院内間で50分だったので、代行バスはほぼ倍の所要時間になっています。

代行バス629便:新庄駅前 2024/12/29

 私が乗車したのは新庄発院内行き最終の629便で、山形ナンバーのマイクロバスでした。陸羽東線や陸羽西線の代行バスは岩手ナンバーのJRバス東北の路線バスや庄内ナンバーの観光バスが充当されていました。学休期間だったので小型車が充当された可能性はあります。

泉田駅に到着 2024/12/29

 マイクロバスの補助席を使う程度にまで乗客を乗せて新庄駅を出発し、最初の泉田駅で半分弱降り、あとは真室川駅・及位駅で2~3人ずつ降りて終点の院内駅まで乗り通したのは5~6人でした。途中で止まって時間調整をしていたのでほぼ定刻に到着しました。

院内駅 2024/12/29

院内駅ホーム 2024/12/29

 列車が来ない院内駅のホームは除雪されておらず雪に埋もれ、架線には雪が付着し電車が走っていないことを暗に物語っていました。駅舎から離れた島式ホームの3番線に接続の秋田行きの列車が停車していました。

 乗車時にきっぷの有無の確認はありましたが、バス車内で運賃収受やきっぷの回収はせず、駅の運賃箱に投入する仕組みでした。私が乗車した代行バスでは途中駅からの乗車がなかったので、きっぷを持たずに途中駅から乗車した場合はどうしているのかちょっと気になるところです。