3月のダイヤ改正で長野地区でSuicaエリアが拡大されました。
拡大されたのは篠ノ井線・松本~長野間と大糸線・松本~穂高間です。Suicaは篠ノ井線では全線で利用できるようになり、Suicaエリアは首都圏から長野まで繋がりました。
ICカード利用エリアが広がることで利用客はきっぷを買わずに移動できるようになり利便性が向上します。その反面できっぷを発売するために維持されていた利用客の少ない駅は窓口がなくなったり無人化されたりします。
今回の長野地区でSuicaエリア内になった駅のうち以下の駅が4月で営業体制の変更を伴う合理化が実施されています。
駅名 | 合理化内容 | 実施日 |
---|---|---|
稲荷山(篠ノ井線) | 簡易委託→無人化 | 3/30 |
安茂里(信越線) | 業務委託→無人化 | 3/15 |
北松本(大糸線) | 業務委託→無人化 | 3/30 |
一日市場(大糸線) | 業務委託→無人化→簡易委託再開 | 4/1 |
南豊科(大糸線) | 業務委託→無人化→簡易委託再開 | 4/1 |
いずれもICカードの発行に対応できないPOS端末設置駅でした。安曇野市にある一日市場・南豊科の両駅はJR子会社の業務委託要員が撤収したのち、数日の無人期間を挟んで4月から市による簡易委託に移行しています。
篠ノ井線・稲荷山駅はPOS端末がある簡易委託駅でした。稲荷山の地名のルーツが千曲市なので、所在地も千曲市かと思っていましたが実は長野市でした。
改札口では真新しいSuica簡易改札機が稼働していました。時代の流れとは言え、これが原因で無人化されてしまうんだなぁ...と思いました。
稲荷山駅の窓口です。窓口の脇に営業終了(無人化)を知らせる紙が貼ってありました。稲荷山駅が簡易委託化されたのは国鉄時代の1985年3月とのことなので、ちょうど40年のタイミングで簡易委託を終了し無人化されることになります。諸般の事情の内容は気になりますが、最近は委託側のコスト目的による無人化が多いような気がします。
手持ちはありませんが、古くは硬券を売っていたんだと思います。その後常備券に移行しました。この近辺では常備券を発売していた駅がたくさんありました。その中でも比較的早い2006年10月にPOS端末が導入されて現在に至ります。
JR東日本は全社的にみどりの窓口の閉鎖を一時的に休止していますが、地方のPOS端末設置駅はこうして着々と減らしています。また、長野支社管内ではみどりの窓口の営業時間短縮も行われていて、決して窓口業務の合理化の手を止めたわけではないようです。