長いタイトルですがこれ以上短くできませんでした。「はてなブログ」にはAIがタイトルを考えてくれる機能があるんですが、提案されたものにいいものがなかったのでこのままにしておきます。
今年4月発売分より博多~宮崎空港間で特急「ソニック」と「にちりん」を別府駅または大分駅で途中下車せずに乗り継ぐ場合、特急料金とグリーン料金(DXグリーンおよびグリーン個室は対象外)が通算できる特例が廃止されました。
JR九州は特例設定から20年以上経ち「役目を終えた」というコメントを発表していますが、それは発売側での立場でしかありません。
この制度変更に伴って南延岡~博多間の自由席特急料金が1,400円の値上げとなります。「JR九州は相変わらずひでぇなぁ...」と南延岡駅の掲示を目にしながら感じましたが、下の~九州ネットきっぷがお得です!~という赤い文字に目が行きました。
「九州ネットきっぷ」の価格は区間ごとに設定されています。特例廃止後どうなるかと思っていましたが、博多~南延岡間直通の「にちりんシーガイア」でも、大分で分割される「ソニック」+「にちりん」でも同じ価格で設定されています。
GWに4人で北九州市内~延岡間を往復するというイベントがあったので、以下のパターンでどういうきっぷが発券されるか実験してみることにしました。往路は直通の「にちりんシーガイア5号」で、復路は「にちりん64号」→「ソニック54号」の大分乗り継ぎでした。
購入日 | |||
---|---|---|---|
3月 | 4月 | ||
九州ネットきっぷ | 直通利用 | ① | ② |
大分乗継 | ③ | ④ | |
特急券単体(e5489) | 大分乗継 | ⑤ | ⑥ |
まずは①②の直通列車利用時の「九州ネットきっぷ」です。




小倉~延岡間の「九州ネットきっぷ」の発売額は4月に5,240円から780円値上げされ6,020円になっています。JR九州では4月に運賃値上げをしているので乗車券部分が440円上がっているのは分かるんですが、特急料金は据え置きのはずなのに特急券部分もしれっと340円上がっているのはかなり腑に落ちないです。典型的な便乗値上げです。
次に③④の大分乗継時の「九州ネットきっぷ」です。




まずは3月購入分の③です。乗車券が3,870円、特急券が1,370円でトータルの発売額は直通列車利用時の①と同じ5,240円です。特急券は席無し券1枚+指のみ券2枚の組み合わせで乗車券と合わせて4枚になります。
次に4月購入分の④です。


特急券は延岡~大分間と大分~小倉間で2枚に分かれそれぞれに料金が設定されており、特急券の右上には小さく「乗継用」と印字され、企画コードも672となっています。特急券は通算されていないものの、2枚トータルの価格は②の直通利用時の特急料金と同額の1,710円に調整され、トータルの発売額は②と同じ6,020円になっています。こういう風に変えてきたか!と思いました。
いろいろと身銭を切って実験してみましたが、結論としては「九州ネットきっぷ」を利用する場合は特例が残ると言い換えてよさそうです。
最後にe5489で特急券だけを購入した場合です。


パターン⑤の3月購入分は特急券は席無し券1枚+指のみ券2枚の組み合わせになります。e5489で購入したeきっぷなので、自由席特急券と同額の2,400円になります。


パターン⑤の4月購入分はこの通り特急券は大分で分割されています。券番が連続しているので一行程の中で予約していることが分かるかと思います。このきっぷもeきっぷなので自由席特急券と同額です。
延岡~折尾間の特急料金は特例廃止前後で自由席は1,600円、指定席(通常期)では2,130円値上がりしています。4月の運賃値上げばかり注目されていますが、何気に運賃値上げ以上に影響が大きいです。