JR西日本・四国・九州は各社の7月16日付のプレスリリースで、J-WESTカード会員およびJQカード会員向けに発売している「eきっぷ」と「eチケットレス特急券」(JR西日本・四国)を来年春で発売終了することを発表しました。


JR四国と九州はこんな感じでニュースリリースの中に発売終了を発表していましたが、「eきっぷ」の胴元的存在のJR西日本だけは異なりました。

7月16日に『\J-WESTカード会員様限定/「WESTERポイント超特典きっぷ」「WESTERポイント山陽新幹線フリーパス」を発売します』というプレスリリースが出ていたんですが、その発表資料の一番下の「その他(お知らせ)」という欄にこっそり記載されていました。新しいトクトクきっぷの発売と「eきっぷ」「eチケットレス特急券」の発売終了は関係のない話です。
利用客に対する不利益変更をこっそり目立たたないように発表する手口は「週末パス」発売終了の時のJR東日本のやり方にそっくりです。こういうダメなところまで真似する必要はありません。こういう不誠実な手法が企業広報戦略のテクニックとしてまかり通っているのであれば残念でしかないですし、結果的には会社への信頼や信用を失わせるだけだと思います。
「eきっぷ」とはネット予約(e5489および九州ネット予約)でJ-WESTカード会員およびJQカード会員向けに発売している特急券単体で購入できる割引きっぷです。




JR西日本・四国・九州管内の新幹線や特急列車の指定席が割安で利用でき、購入から2ヶ月以内は何度でも無手数料で変更可能な大変使い勝手のいいきっぷです。指定席の「eきっぷ」の価格が自由席より安い区間もあります。
私はJ-WESTカード会員なので、近畿圏の在来線特急が軒並み全車指定席化されても、「eきっぷ」や「eチケットレス特急券」のおかげでほぼ影響を感じずに気軽に利用できました。九州管内は「九州ネットきっぷ」の設定がある区間はそちらの方が安いですが、ない区間は特急料金単体でも割安になるので重宝していました。
3社とも終了時期は「来年春」で詳細は改めて発表するとしています。今後については利用客のいい方には変わらないだろうなと諦めています。ただ、あまりに悪くしてしまうとカード会員の退会が続出するリスクもあるので、さすがに何らかの代替措置は用意されると思います。
J-WESTカード会員に対しては「eきっぷ」や「eチケットレス特急券」での特急券単体の割引は止め、今後は会員専用のトクトクきっぷで囲い込んでいく方向になるような気がしています。今回のプレスリリースで「WESTERポイント超特典きっぷ」や「WESTERポイント山陽新幹線フリーパス」がJ-WESTカード会員に絞って発売されることが発表されたのが示唆的です。JQカード会員についてはどうなるかさっぱり想像がつきません。