在来線特急指定席早特7
「在来線特急指定席早特7」(以下「在来線特急早特7」)は「EXサービス」を利用し、名古屋もしくは豊橋で在来線特急に乗り継ぐ際の乗車券と指定席特急券がセットになったきっぷです。
「早特7」とあるとおり乗車7日前まで購入できます。「EXサービス」の列車予約詳細画面から「EX旅先予約」→JR西日本のe5489に遷移して購入します。
位置づけとしては名古屋・豊橋接続を含む新幹線乗継割引が昨年3月で全廃されたことに伴う救済措置と思われます。以前紹介した「岡山乗継チケットレス特急券」や「EXサービス限定乗継きっぷ(米原乗継)」に類するものです。
設定区間は以下の通りです。繁閑による価格変動はなく通年同額です。
| 設定区間 | 在来線特急早特7 | 正規料金 | 割引率 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 大人 | 小児 | 運賃 | 特急料金 | 計 | |||
| 名古屋 | 中津川 | 2,190円 | 1,090円 | 1,340円 | 1,730円 | 3,070円 | 28.7% |
| 木曽福島 | 3,820円 | 1,910円 | 2,310円 | 2,390円 | 4,700円 | 18.7% | |
| 新宮 | 6,500円 | 3,250円 | 4,260円 | 3,270円 | 7,530円 | 13.7% | |
| 紀伊勝浦 | 6,830円 | 3,410円 | 4,590円 | 3,270円 | 7,860円 | 13.1% | |
| 豊橋 | 飯田 | 4,150円 | 2,070円 | 2,640円 | 2,390円 | 5,030円 | 17.5% |
これが全ての設定です。逆区間の発売もあります。中央西線と紀勢線方面の設定はあって高山線方面の設定がないのに違和感があるかもしれませんが、ちょうど今月から高山線で「特急チケットレス早特7(3)」が発売され、その代わりに「在来線特急早特7」のラインナップからはなくなったためです。
また、利用が見込めそうな「しなの」の塩尻・松本・長野までや「南紀」の松阪・尾鷲・熊野市までといった設定はありません。あまり売れて欲しくないのか、とにかく割引をしたくないのが垣間見えます。


私が利用してきた「在来線特急早特7」です。企画券+指のみ券というありがちな様式です。中津川発で購入していますが恵那から内方乗車しています。
「在来線特急早特7」は新宮・紀伊勝浦発以外はJR東海管内の駅での受け取りに限られます。「JR東海☆夏の乗り放題きっぷ」と同様にJR西日本のe5489のシステムを利用するのに、(ほぼ)JR西日本管内で受け取れないきっぷです。
私が利用したみたいに在来線→新幹線に乗り継ぐ場合は不自由はありませんが、山陽新幹線や九州新幹線から在来線に乗り継ぐ場合は名古屋駅もしくは豊橋駅できっぷの引き換えが必要になります。山陽新幹線や九州新幹線からの乗り継ぐ客のことは1mmも考えていません。
ひとこと
割引額はどの区間も概ね1,000円程度なので、割引率にすると距離が一番短い名古屋~中津川間が一番高くなっています。名古屋~中津川間以外は特急料金の半額も割り引かれておらず、乗継割引廃止の救済措置としては弱いです。1週間前までに購入させるくせに大して割引率は高くなく、いかにもJR東海らしいしょっぱいきっぷだなというのが率直な感想です。
将来的に伊勢鉄道の通過連絡絡みがある紀勢線方面以外は高山線方面と同様に乗車券を分離したチケットレスに移行するような気がします。チケットレスは乗車券部分は割引にならないので、割引率はもっとしょっぱくなりそうです。
使い勝手:★★☆☆☆
お得感:★☆☆☆☆
当日発売:なし(7日前まで)
小児用:あり