JR九州のチケットレス乗車システムである「QRチケレス」は2024年9月のサービス開始から1年ちょっと経ちました。博多発着列車だけだった対象列車が昨年7月からはJR九州のすべての在来線で利用できるようになりました。
以前は慢性的に混みあっていたみどりの窓口や券売機の待機列が「QRチケレス」導入後は明らかに短くなっていて効果があったように見えます。
「QRチケレス」が利用できる対象のきっぷは「九州ネット予約」で予約された以下のきっぷです。
- 九州ネットきっぷ(九州新幹線区間は除く)
- 九州ネット早特3
- かもめネットきっぷ
- 私たちも、かもめ。きっぷ早特7
- QRチケレス対応きっぷ
「九州ネット予約」で予約した無割引の「通常のきっぷ」は対象外です。九州ネット予約で予約したからと言って必ずしも「QRチケレス」が利用できるわけではないので注意が必要です。
で、本題です。ある時JR九州の割引きっぷのページを見ていた時に「QRチケレス対応きっぷ」なるものを見つけました。
ちょっと何言ってるか分からない
私の偽らざる第一印象はこれでした。「QRチケレス対応」ということはQRチケレスで利用することが前提ですが、「きっぷ」とあるので紙発券も想定しているものと思われます。矛盾する券名を前にこのきっぷはいったい何を言ってるんだ?と思いながら説明を読んでみました。
ちなみに「QRチケレス対応きっぷ」の設定区間は以下の26区間です。
| 区間 | 設定区間数 |
|---|---|
| 博多~新飯塚・直方 | 2区間 |
| 小倉(北九州市内)~南宮崎 | 1区間 |
| 長崎~武雄温泉 | 2区間 |
| 熊本~三角・阿蘇・宮地 | 3区間 |
| 大分・別府~宮地・阿蘇 | 4区間 |
| 宮崎・都城~霧島神宮・国分・隼人 | 6区間 |
| 宮崎・南宮崎~青島・南郷 | 4区間 |
| 鹿児島中央~指宿・隼人・国分・霧島神宮 | 4区間 |
すべて在来線で全体的に100Km弱の短区間が多いですが、小倉~南宮崎間だけ突出して長距離です。しかもなんで宮崎ではなく南宮崎なのかも気になりました。逆区間の設定はあるものの、乗車券と特急券との同時発売で発売額は無割引のきっぷと同額です。
「QRチケレス」の利用条件に立ち戻って調べてみたところで「QRチケレス対応きっぷ」は九州ネット予約の「通常のきっぷ」の設定しかない区間でQRチケレスを利用するためだけの商品だということをようやく理解しました。
長崎~武雄温泉間を走る特急列車は「ふたつ星4047」が該当しますが、往路と復路で経由が異なるため設定は2区間となります。小倉~宮崎間は「九州ネットきっぷ」があるので「QRチケレス対応きっぷ」は不要ということで当初の疑問に対する説明はできます。


きっぷヲタ的な興味からさっそくチケットレスせずに「QRチケレス対応きっぷ」を利用してきました。1円も安くなっていない無割引のきっぷですが、券面上部には「QRチケレス対応きっぷ」と印字されていて趣味的には好ましいきっぷです。
個人的にはこんな商品を出すぐらいなら素直に「九州ネットきっぷ」の設定区間を増やせばいいと思いますが、「九州ネットきっぷ」を出すことによる割引はしたくないというのが本音なんでしょう。
ただ、設定区間の中で阿蘇・宮地・霧島神宮・青島・南郷の5駅はみどりの窓口がないためネット予約のきっぷが受け取れません。これらの駅から特急列車を利用する場合は「QRチケレス対応きっぷ」を予約しQRチケレスを利用するのが便利かもしれません。