続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

山田線・岩手県北バスとの共同経営

 昨年2月にJR東日本と岩手県北バスに対し、国土交通省から盛岡~宮古間で公共交通サービス維持のため独占禁止法からの適用除外の認可が下りました。これによりJR東日本と岩手県北バスが両社で調整して運賃・路線・ダイヤ等の設定を行ない利便性の向上を図ることができるようになりました。これまでは独占禁止法によって禁止されていました。

山田線の列車:盛岡駅 2026/1/12

 実施は2025年4月から2030年3月までの5年間の予定で、その間は山田線の乗車券で岩手県北バスに乗車できるようになっています。実は一昨年4月から1年間同様の実証実験を行っていて、そこで一定の成果が認められたことから、今回の申請に至ったようです。

宮古駅前で発車を待つ「106特急」 2025/9/15

 対象となるのは山田線の盛岡と区界~宮古間で、岩手県北バスは盛岡駅前~宮古駅前間の「106特急」「106急行」です。黄色く網掛けした駅の相互間で山田線の乗車券で岩手県北バスに乗車できます。

JR山田線 岩手県北バス
停留所 106特急 106急行
盛岡 盛岡駅前
上盛岡
山岸
上米内
中央通2丁目
県庁市役所前
盛岡バスセンター
茶畑公園
区界 区界
黒沢
松草 松草
やまびこ産直館
川内 川内
箱石 箱石
陸中川井 川井
腹帯 腹帯
茂市 茂市
蟇目 蟇目
花原市 花原市
千徳 千徳駅前
下千徳
宮古 宮古駅前

 例えば、盛岡~宮古間のJRの乗車券で岩手県北バスで盛岡バスセンター~宮古駅前間とか、盛岡駅前~下千徳間という利用はできません。その場合はバスの運賃が必要になります。

 「106特急」は主に日中の運行で平日・土休日ともに1日7往復、「106急行」は主に朝夕の運行で平日5往復、土休日3往復の運行です。「106特急」は山田線の中間駅に対応した停留所はほぼ停車しないので、実質は盛岡・宮古の2駅間を移動する山田線利用客の救済なのかなという感じがします。

 なお、山田線に有効な乗車券であればすべて岩手県北バスを利用できるというわけではなく、きっぷによって利用できたりできなかったりするので注意が必要です。

利用できるきっぷ

  • 普通乗車券
  • 定期券
  • 回数券(学生向け)
  • 利用区間が明記されたタイプのトクトクきっぷ

利用できないきっぷ

 フリーきっぷが利用できない影響は大きいと思います。降車時に岩手県北バスの運転手が畑違いのJRの乗車券の内容を確認する必要があるため、期間限定のものや特殊な扱いを要するのは利用不可という整理をしたのかもしれません。

 私が1月に山田線の乗車券で岩手県北バスを利用してきたものです。バスを盛岡駅前で下車した際に区界~盛岡間は使用済みになっているはずですが、バスの運転手は券面を確認しただけで特にチェック等はされなかったので、利用した痕跡は何もありません。ただ、運転手は手元で利用人数は記録していたようでした。

共同経営の掲示:宮古駅 2025/9/15

 まぁ盛岡~宮古間を利用する客にとっては便利だと思いますし、私のように首都圏や仙台から新幹線で盛岡を経由して山田線に乗り継ぐ場合でも通しで買ったきっぷで岩手県北バスを選択できるというのは便利です。

盛岡~宮古間での比較

  山田線 岩手県北バス
106特急 106急行
本数 1日3往復 1日7往復 平日5往復
土休日3往復
普通運賃 1,980円 2,200円(繁忙期の106特急は2,400円)
所要時間 2時間19分 1時間40分 2時間15分
盛岡発 始発 06:32 09:40 05:45
最終 13:12 17:45 19:00
宮古発 始発 09:19 07:45 05:20
最終 17:14 16:55 18:15

 現状はこんな感じで山田線が岩手県北バスに勝っている要素がほとんどありません。今回の共同経営によって山田線不要論に火がついて、公共交通サービス維持という目指した方向性と逆の結果になっちゃったらどうするんでしょうね?