続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

JR東日本運賃値上げ-2

 3月14日のダイヤ改正からJR東日本の運賃値上げが実施されました。今回は私鉄と競合する特定区間の運賃について取り上げます。

 特定区間とは他社線と競合している区間を通常の運賃より割安に設定されている区間です。国鉄時代より設定されていて運賃値上げ前時点で30区間ありました。これを今回の運賃値上げに合わせて18区間に整理しました。

【横浜~逗子間の旧運賃での比較】

区間 営業キロ 電車特定区間
運賃
特定区間運賃
横浜~逗子 26.1Km 490円 360円
横浜~鎌倉 22.2Km 410円 360円
保土ヶ谷~逗子 23.1Km 410円 360円

 横浜~逗子間は運賃値上げ後も残った特定区間の一つです。値上げ前の運賃はキロ数ベース(電車特定区間)で490円ですが、特定区間運賃は360円で130円も割り引かれています。ちなみに競合する京急線の運賃(横浜~逗子・葉山間)は350円です。

 それだけだと横浜~逗子間の運賃が内方にある横浜~鎌倉間や保土ヶ谷~逗子間の運賃より割安になるという逆転現象が生じてしまうので、横浜~鎌倉間と保土ヶ谷~逗子間も特定区間運賃が設定され50円割引の360円になっています。

【横浜~逗子間の新運賃での比較】

区間 営業キロ 幹線運賃 特定区間運賃
横浜~逗子 26.1Km 530円 440円
横浜~鎌倉 22.2Km 440円 廃止
保土ヶ谷~逗子 23.1Km 440円 廃止

 これが運賃値上げ後はこうなりました。横浜~逗子間は引き続き特定区間運賃が設定されますが、割引額は90円に圧縮され440円になります。横浜~鎌倉間や保土ヶ谷~逗子間は特定区間運賃が廃止されキロ数ベースの幹線の運賃となります。

 結論としては横浜~逗子間の特定区間は残るものの、特定区間運賃は1区間が存続し2区間が廃止になります。特定区間が残るからその内方に含まれる特定区間運賃も全て残るとは限らないと言えます。

 それを特定区間ごとにまとめた結果が以下の表になります。特定区間運賃ごとにバラすと115区間中86区間が廃止になります。

競合会社 特定区間 存廃 存続する
特定区間運賃
廃止された
特定区間運賃
東京メトロ 東京~西船橋 存続 1 0
京成 上野・日暮里~成田 廃止 0 23
都営・京急 新橋・浜松町・田町~逗子 存続 3 0
新橋~田浦・横須賀・衣笠・久里浜 廃止 0 5
浜松町・田町~田浦・横須賀・衣笠 廃止 0 14
京急 品川~田浦・横須賀・衣笠・久里浜 廃止 0 17
品川~横浜 存続 3 8
品川~逗子 存続 3 0
横浜~逗子 存続 1 2
横浜~田浦 廃止 0 1
東急 渋谷~横浜 存続 6 0
東急・横浜高速 渋谷~桜木町 廃止 0 1
京王 渋谷~吉祥寺 存続 1 0
新宿~八王子 存続 2 8
新宿~高尾 存続 3 7
西武 新宿~拝島 存続 6 0
合計 29 86

 東急東横線と競合していた渋谷~桜木町間の特定区間廃止は、2004年1月に東急東横線・横浜~桜木町間が廃止され、代替として新たに開通したみなとみらい線(横浜高速鉄道)のルートが桜木町から外れて競合しなくなったためです。

京急久里浜行きの普通列車:仲木戸駅 2016/3/23

 京成と京急の逗子以遠の区間はバッサリ切りました。京成についてはこの区間(上野・日暮里~成田間)をJRで移動する人がそもそも少ないこと、京急の逗子以遠については金額・所要時間・本数とも京急が優位なため特定区間を継続してまで対抗する意義が薄いというようなことをJR東日本が国土交通省の運輸審議会の場で明らかにしています。

値上げ後運賃

値上げ前運賃

 運賃値上げ初日に横浜~鎌倉間を往復した際の乗車券です。上の乗車券は普通に購入したので値上げ後の運賃440円です。片や下の乗車券は値上げ前に購入したものを値上げ後に乗車変更しているので旧運賃が適用され360円です。

 横浜~鎌倉間は幹線の値上げ+運賃区分の変更(電車特定区間→幹線)+特定区間運賃の廃止というトリプルコンボの影響で22.2%という大幅な値上げになっています。継続する意義が薄れた特定区間を廃止するのは分からんでもないですが、運賃値上げと同時にやると影響は大きいなと感じます。