JR東日本は3月24日に国土交通大臣に対し津軽線(新中小国信号場~三厩間)の鉄道事業廃止の届出を行いました。津軽線・蟹田~三厩間は2022年8月の大雨で被災し、バスや乗り合いタクシーによる代行輸送が続いていました。
被災箇所の復旧費用は6億円とされていて、鉄道での復旧を断念しBRTに転換した日田彦山線(56億円)や同じく不通状態が続いている米坂線(86億円)と比べると大きな額ではないんですが、盲腸線である上に毎年6億円の赤字を発生させている区間だったのでJR東日本は自社負担で復旧させる意思はなく、早い段階で青森県や沿線自治体の外ヶ浜町・今別町と廃止を念頭に入れた協議に入り、昨年6月に合意に達しました。
個人的に北海道新幹線接続となる蟹田~津軽二股間ぐらいは残せないものかと思いましたが、その区間に大雨の被害が集中していたようなのでそれは無理なようでした。


昨年8月に被災した区間の近くに行ったのでいくつか駅を見てきました。もう列車が来なくなって3年経っていたので線路はだいぶ草生していて、既に廃線のような佇まいでした。

不通の間は列車より多い本数の代行バスや予約制乗り合いタクシーの「わんタク」が走っており、代行輸送が軌道に乗っています。これのダイヤやルートに改良を加えれば廃止後の代替交通についてはあまり揉めないで済むのかなと予想しています。

JR東日本のプレスリリースに記載されていた新中小国信号場とはJR東日本の津軽線とJR北海道の海峡線の境界にある信号場です。信号場は旅客扱いをしないので運賃上の境界駅は中小国駅で、中小国~新中小国信号場間は津軽線と海峡線の重複区間という扱いになっています。


中小国駅は鉄道事業廃止届出の区間に含まれませんが、JR東日本が折り返し設備のない中小国まで旅客列車を走らせることは考えられず、一緒に廃止されると思います。中小国駅が廃止されるとJR北海道も海峡線・中小国~新中小国信号場間の廃止届出をすると思われます。
そうなるとJR東日本は青函トンネルを通過する貨物列車のためだけに蟹田~新中小国信号場間の線路や電化設備を維持することになります。本音ではその区間も一緒に切り捨てたいでしょうけどね。




2016年3月に北海道新幹線が開業する前までは中小国駅がJR東日本と北海道の境界駅だったので、青森側のフリーきっぷと併用して北海道へ向かう場合や、逆に北海道側のフリーきっぷと併用して本州方面へ向かう場合は中小国発着の乗車券を買い足していました。なので、中小国駅に一度も降りたことがなくても中小国発着の乗車券は結構持っていたりします。
津軽線・蟹田〜三厩間の廃止によって中小国発着の乗車券は完全に姿を消すことになります。