JR東日本は3月9日に久留里線・久留里〜上総亀山間(9.6Km)の鉄道事業廃止届を提出しました。これにより津軽線・蟹田〜三厩間と同じく来年3月末での同区間の廃止が決定的となりました。
JR東日本会社発足以降の廃止路線
| 路線名 | 廃止区間 | 営業最終日 | 廃止後 | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| 会津線 | 西若松~会津高原 | 1987.7.15 | 会津鉄道に転換 | 国鉄から 継承した 赤字線 |
| 木原線 | 大原~上総中野 | 1988.3.23 | いすみ鉄道に転換 | |
| 真岡線 | 下館~茂木 | 1988.4.10 | 真岡鉄道に転換 | |
| 長井線 | 赤湯~荒砥 | 1988.10.24 | 山形鉄道に転換 | |
| 足尾線 | 桐生~間藤 | 1989.3.28 | わたらせ渓谷鉄道に転換 | |
| 信越線 | 横川~軽井沢 | 1997.9.30 | バス転換 | 整備新幹線 開業に伴う 並行在来線 経営分離 |
| 軽井沢~篠ノ井 | しなの鉄道に転換 | |||
| 東北線 | 盛岡~目時 | 2002.11.30 | IGRいわて銀河鉄道に転換 | |
| 目時~八戸 | 青い森鉄道に転換 | |||
| 八戸~青森 | 2010.12.3 | 青い森鉄道に移管 | ||
| 信越線 | 長野~妙高高原 | 2014.3.13 | しなの鉄道に移管 | |
| 妙高高原~直江津 | えちごトキめき鉄道に転換 | |||
| 岩泉線 | 茂市~岩泉 | 2014.3.31 | バス転換 | 自然災害に よる被災 |
| 山田線 | 釜石~宮古 | 2019.3.22 | 三陸鉄道に移管 | |
| 気仙沼線 | 柳津~気仙沼 | 2020.3.31 | BRT化(本復旧) | |
| 大船渡線 | 気仙沼~盛 | |||
| 津軽線 | 蟹田~三厩 | 2027.3.31(予定) | バス転換 |
JR東日本は木原線や足尾線など分離前提で国鉄から引き継いだ赤字線や、信越線や東北線盛岡以北のような整備新幹線絡み、岩泉線や大船渡線など自然災害で被災した赤字路線を廃止したり三セクに転換したりしたことはありましたが、純粋に不採算を理由に路線を廃止するのは初めてだと思います。

この辺りはだいぶ前から車社会で、久留里線の主な利用客は通学客です。頼みの通学客も少子化の影響で激減していて、線内唯一の有人駅である久留里駅の1日あたりの乗車人員は1990年に923人だったのが2024年には256人とおよそ4分の1に減っています。

2024年度の久留里線全体の1日あたりの平均通過人員(営業キロ1km当たりの1日平均旅客人員)は736人です。それを久留里で分割して比較すると、木更津~久留里間が1,021人であるのに対し、廃止予定の久留里〜上総亀山間はわずか76人です。久留里を境に乗客が大きく減るのが分かります。
鉄道が廃止になる際は往々にして沿線に抵抗されるものですが、廃止区間を抱える君津市はあっさり受け入れ、反対運動も盛り上がることなく決着した感じがします。廃止に積極的に賛成しているというよりは、利用しないので興味すらないという風に見えたのが正直な印象です。
廃止になることが決定したので久しぶりに廃止区間を乗りに行ってみるかと思い、妹と甥1を連れて現地に行ってみました。木更津~上総亀山間をただ往復するだけでは面白くないので、廃止区間の平山駅まで路線バスで向かいました。

「カピーナ号」は千葉と鴨川を結ぶ路線バスで1日9往復運行されています。途中、馬来田駅~亀山・藤林大橋間は久留里線と並行するルートを走ります。久留里〜上総亀山間廃止後は代替ルートとして機能しそうです。
私が利用した時は千葉駅から平山駅最寄りの平山停留所まで1時間20分ほどでした。千葉駅や蘇我駅から久留里沿線までのショートカットには便利ですが、乗車専用区間と下車専用区間が設定されているので利用する場合はご注意ください。


まずは平山~上総亀山間を利用しました。廃止届を出して廃止が確実になったので2両編成の座席がほぼ埋まる程度に混んでいました。添乗していた木更津統括センターの係員によるとこれでもまだ少ない方で、廃止届のプレスリリースがあってから急増し「青春18きっぷ」のシーズン中はかなり混んでいたそうです。

上総亀山駅はかつてはPOS端末のある業務委託駅でしたが、2012年3月に久留里線が特殊閉塞化された際に無人化されています。閉まった窓口はそのまま残っていますが券売機はなく、車内もしくは着駅で運賃を支払うことになります。何気に「エキタグ」はあるのでここに来た証明は残すことができます。
上総亀山駅は無人駅なので、到着時には車内で運賃精算をします。乗客が多く運転士が対応するだけでは時間がかかっていたので、木更津統括センターの係員も対応していました。ダメ元で木更津統括センターの係員にきっぷを貰えないか聞いてみたところOKでした。

なんと14年前に用途を失っていた上総亀山駅の無効印が登場しました。よくぞ処分されずに残ってたなと驚きました。だいぶ摩耗が進んだ感じはしますが判読はできます。
以前の記事で豊橋運輸区の無効印を紹介しました。車掌が所属する区所には精算の際に回収したきっぷに捺すために無効印があるそうですが、きっぷヲタが収集するきっぷに捺されることは稀です。係員が袋から無効印を取り出した時には木更津統括センターの無効印かと色めき立ったんですが、意外や上総亀山駅のものでした。
土休日の日中に上総亀山行きの列車を乗って、木更津統括センターの係員がいて、上総亀山着の乗車券を持っていると捺してもらえるかもしれません。確約はできませんが。