続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

五日市線85周年

五日市線開業85周年号

◆種別:快速

区間:千葉~武蔵五日市

 五日市線は大正14(1925)年に五日市鉄道として拝島~五日市間で開業し、その後南武鉄道を経て、戦時下の昭和19年に国鉄編入されて五日市線になっています。

 その五日市線が今年で開業85周年を迎え、11月14日に五日市線開業85周年を記念して千葉~武蔵五日市間で快速「五日市線開業85周年」号が運転されました。車両はJR東日本長野車両センターの189系(旧あさま色)でした。首都圏でもわりとおなじみの車両ではありますが、五日市線に乗り入れることは非常に珍しいです。

I0496 

 私は復路のみ指定を取っていましたが、後で往路も取れたので往復乗る予定で出かけました。指定券は直前でも×(満席)でしたが、新宿駅時点での乗車率は半分程度でした。まぁこういったヲタ列車ではさほど珍しいことではありません。指定券だけ取って乗らない輩というのは相当数いるようです。

Itsukaichi80 (中央線・新宿)

 ヘッドマークは見ての通り普通の字幕の「快速」で、記念列車っぽい雰囲気は皆無でした。また、駅で「全車指定席」と放送しているにもかかわらず、明らかに指定券を持ってなさそうな人が途中駅で乗り降りするのが気になりました。車内改札は終点まで一度も現れませんでしたし、グッズ販売や記念乗車証の配布もありませんでした。

 個人的にグッズ販売や記念乗車証はなくてもいいですが、全車指定席で運転している以上、公平性の観点から車内改札はきちんとやって欲しいものです。千葉始発だったので、千葉~新宿間で既に済ませていて二巡目がなかっただけなのかもしれませんが…。いずれにしろヲタ列車にしては手抜きな列車でした。

 ただ、武蔵五日市駅に着いてから、なぜこの列車がこの日に運転されたか理由がわかりました。この日は武蔵五日市駅を出発とする「駅からハイキング」が開催されていたからです。後続の列車からは爺婆ハイカーが次々と降りてきました。JRとしてはヲタ列車というよりは「駅からハイキング」へのアクセス列車としての位置付けだったのかもしれません。だったらむしろ全車指定席にしない方がいいいいような気がしましたが…。

 私は復路も乗る予定でしたが、ハイキングをせずに当地で7時間半潰す自信がなかったため、復路は乗らずに指定券を払い戻し、前々から行きたいと思っていた別のところに行くことにしました。その後の顛末は別の記事にて。 

【オマケ】

 ところで、この列車が武蔵五日市駅に着いた後にこんな捕物があったようです。私は同じ日・同じ時間・同じ場所にいたのに全然気づきませんでした。

 電車の乗車券を盗んだとして、相模原南署は14日、横浜市出身で住所不定派遣社員の男の容疑者(35)を逮捕した。同容疑者は有名な「鉄道マニア」で、同署によると「鉄道が好きで乗りたかったが、電車賃が高いので盗んだ」などと容疑を認めているという。
 逮捕容疑は、昨年8月28日午後3時45分から同4時ごろまでの間、相模原市南区内の旅行会社で、JRの三連休フリーパス(販売価格2万6千円)を盗んだとしている。
 同署によると、同容疑者は店頭から同パスを盗んだ際、友人の名前をかたっていたため、友人を介して身元が判明していた。しかし、インターネットカフェを泊まり歩いていたため所在が分からなかった。
 同容疑者がインターネットで有名な「鉄道マニア」だったため、捜査員は出没しそうな場所を調査。五日市線の開業85周年を記念した列車が走った14日、同線終着駅の武蔵五日市駅(東京都あきる野市)で張り込んでいると、同容疑者が現れたため、逮捕した。

(11月15日神奈川新聞より)

 旅行会社も脇が甘かったと思いますが、いい年してバカなやつがいるもんです(呆)しかも、「住所不定派遣社員」という肩書きがかなり謎です。お金がなくて乗り鉄したいなら貯まるまで我慢するか、なくても乗れる方法キセルや無賃乗車は論外として)で楽しむべきです。私だって高額な「三連休パス」なんて8年間で3回しか買ったことがありません。それに「三連休パス」を買わなくたって、「ホリデー・パス」東京近郊区間の大回り乗車で楽しむという方法もあります。

 当日の武蔵五日市駅はこの列車に群がるヲタ以外にも「駅からハイキング」の爺婆ハイカーもいたので、普段の日曜の朝より混みあっていたはずです。そんな中で1年以上前の事案の容疑者の捕物が行われていたなんて驚きでした。警察がAPECで厳戒警備の最中に、26000円の窃盗犯を追っていたのにはちょっとミスマッチな感がありますが…。