四国の窓口営業廃止
昨日から高速道路無料化の「社会実験」が始まりました。期間は来年3月末までで、東名・名神や中央道などの幹線は除外され、地方の支線の高速道路が中心になっています。鉄道や高速道路などの交通網は自然界の生態系なんかと一緒で、それぞれに応じた特性を元にこれまで絶妙な均衡を保ってきました。それを高速道路だけ優遇し、安易に崩してしまうのはいかがなものかと思います。私は車持ちなので個人的に高速道路料金が安くなるのは歓迎ですが、1000円や無料にまでして欲しいとは思いません。「社会実験」終了後には納得がいく料金体系に戻して欲しいと思います。
そんな中で6月21日のJR四国の「駅業務体制の見直しについて」というプレスリリースは衝撃的でした。『JR四国では、高速道路料金施策等により厳しい経営状況が続いているため、以下のとおり駅業務体制の見直しを行います。』という文章から始まり、8月末か9月末で管内29駅の窓口営業を廃止することが書かれていました。
ちょっと調べたところによるとこれら29駅は契約社員による直営で、一日の売り上げが10万円に満たない駅だそうです。満期を迎える契約社員の雇用契約を更新しないことによって窓口営業を廃止するようです。なので、簡易委託として新たな受託者が現れなければ、窓口営業廃止=無人化と捉えてよさそうです。
窓口閉鎖や営業時間短縮に邁進しているJR東日本には手法に疑問を感じるところはありますが、JR四国は本当に経営が苦しくてギリギリの選択を迫られているんだなぁ…と思ってしまいます。特に四国は高速道路網が発達しているため、特急列車でも高速バス相手に苦しい戦いを強いられています。
(B型硬券)
(B型硬券)
手持ちの中から数少ないJR四国のきっぷを探してみました。硬券時代の古いものしかありませんでしたが、高徳線・造田駅と徳島線・府中駅は今回の29駅の対象に入っています。硬券の発売はとっくの昔に終了していて、現在は補充券を発売しているようです。
今年の夏はお盆返上で働かなければいけない代わりに、8月下旬にまとまった休みが取れそうなので、四国の窓口閉鎖駅めぐりをしてみようかと考えています。でも、29駅のほとんどが午前中のみの営業で、土日は休みという勤め人にとっては極めて難儀な収集環境です。試しに旅程を組んでみたところ、全駅制覇には6日要し、さすがに全部は廻れなそうです。