◆種別:特急
◆運転終了日:平成23年3月11日
特急「タンゴエクスプローラー」は平成2年に京都~天橋立間を西舞鶴廻りの北近畿タンゴ鉄道(KTR)宮津線経由で運転を開始しました。平成9年に同区間への特急「タンゴディスカバリー」の投入に伴い、新大阪発着となり福知山線・KTR宮福線経由で新大阪~福知山・宮津・豊岡間の運転になりました。
車両はKTRの「KTR001形」です。編成は全車普通車・ハイデッカー車両の3両編成で、先頭車は展望車になっています。列車によっては2編成繋いで6両編成で運転されることもありました。また、福知山線脱線事故から再開後の平成17年6月から平成19年3月までは福知山線の保安機器の都合から後継特急車両のKTR8000形が代走していました。
指定券上の列車名は文字数の関係からか昔から「エクスプローラー」とだけなっていて、「タンゴ」は省略されています。私が利用したこの時は土曜日の午前中の列車だったのでかなり混み合っていました。ちょうどKTR001形が復帰した直後でもありました。
(大阪駅)
KTR001形は国鉄赤字線を転換した第三セクター鉄道で新造された初のリゾート型車両として注目を集めました。平成4年には第2編成が新造されています。この会社としての意欲作だったのは間違いないところでしょうが、後にこの車両の減価償却費がKTRの経営を圧迫することになってしまったのは皮肉な話です。
「タンゴエクスプローラー」は今年3月のダイヤ改正で廃止となりました。KTR001形はKTR線内の特急「たんごリレー」号として引き続き運転されていますが、JR線に乗り入れることはなくなりました。2編成あるとはいえ、毎日新大阪まで2往復する運用がキツかったのかなと推測しています。JRから得られたであろう車両使用料を失ってでも、大切な特急型車両を自社線内で温存していくという方針なんでしょう。