続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

ウィークエンドパス

ウィークエンドパス

N0223

 JR東日本は今年4月3日出発分を最後に「土・日きっぷ」の発売を終了し、新たに「ウィークエンドパス」(以下「WEパス」)を発売しました。かつて「ウィークエンドフリーきっぷ」という管内全線フリーになるきっぷを発売していただけに、「どこかで聞いたことあるようなきっぷだな…」と感じました。「土・日きっぷ」からの変更点はざっくり以下の通りです

  1. 特急・急行料金が含まれなくなり、乗車券のみがフリーに変更。それに伴って大人18000円から8500円に値下げ。
  2. フリーエリアは東北新幹線・古川~くりこま高原間と会津鉄道西若松会津田島間が追加。
  3. 利用開始日での当日発売が可能に。
  4. 中高生料金の設定がなくなる。

 これだけではよくわからないので、実際に大人で比較してみます。特急料金は通常期の普通車指定席で、新幹線の場合は「えきねっと割引」が適用されたものとします。

【東京~仙台往復】
正規料金:20580円(11560円+9020円)
土・日きっぷ:18000円
WEパス:17520円(8500円+9020円)

【東京~酒田往復(新潟経由)】
正規料金:27760円(15960円+11800円)
土・日きっぷ:18000円
WEパス:20300円(8500円+11800円)
庄内往復きっぷ:22100円(通年発売)

【長野~仙台往復(大宮経由)】
正規料金:30440円(15960円+14480円)
土・日きっぷ:18000円
WEパス:22980円(8500円+14480円)

 当然ながら用途によって安くなる場合もあれば、高くなる場合もあります。

 これだけフリーエリアが広いのに乗車券タイプというミスマッチな形態になってしまったのは、昨年夏に8年ぶりに再発売した「ツーデーパス」の成功を取り違えためではないかと思います。同じく乗車券タイプの「ツーデーパス」は1ヶ月弱で10万枚を超えるほど爆発的に売れました。今年の春にも再発売されました。それならば単純に「ツーデーパス」のフリーエリアを広げればもっと売れるのではないか…と。

 「ツーデーパス」に相当するエリア(東京からおよそ200Km)のフリーきっぷはしばらく発売がなかった上に、適度に広く適度に狭いエリアだったので、乗車券のみタイプでも事が足りました。新幹線や特急列車に乗りたければ必要な料金券を買い足せばよかったのです。しかし、WEパスのエリアを新幹線や特急列車を利用せずに移動するのは困難で、必要な料金券を買い足さざるを得なくなっています。

 また、料金券が割安になる「えきねっと」の「トクだ値」は乗車券が込みになった「乗車券+特急券タイプ」しか設定されておらず、WEパスと併用すると却って割高になってしまう有様です。「土・日きっぷ」を廃してWEパスを発売するために「トクだ値」の特急券のみタイプを充実させるならまだ話はわかりますが、逆になくしてしまったのは理解に苦しみます。

【ひとこと】

 いろいろ批判は書きましたが、「自宅から目的地に移動して近辺を数ヶ所回って、一泊してまた自宅へ戻る」という利用パターンが多い私にとってはさほど損にはならないと感じました。でも、「土・日きっぷ」の方が割安で使い勝手が良かったのは言うまでもありません。

 実際のところどうなのか知りませんが、「土・日きっぷ」ほど売れていないと思います。「土・日きっぷ」の代替ではなく併売であればもっと受け入れられるものになるのかもしれませんが…。いちおう秋まで発売期間が設定されているので、その後どうなるか注目です。

使い勝手…★★☆☆☆

お得感…★★☆☆☆

当日発売…あり

小児用…あり