窓口廃止の流れ
平成16年3月の山手線・鶯谷駅のみどりの窓口が廃止され、「指定席券売機」に置き換えられました。利用客も都区内の駅にしては多くなく、隣の上野駅まで歩いても10分ちょっとで着くような距離にある駅ですが、有人窓口を廃止してしまっていいほど需要が少ないようにも思えませんでした。
これを皮切りに昨年11月までに首都圏(おもにJR東日本東京支社管内)で9駅の駅の有人窓口が廃止になっています。都区内にある駅も例外ではなく上中里・東十条・大久保・三河島の各駅から窓口がなくなっています。さらにこの3月にも都区内の4駅を含む7駅の窓口が廃止されました。これで「みどりの窓口」のない都区内の駅は9駅になりました。
ちょうどタイミングよく友人を巻き添えにして宇都宮へ行く用があったので、この3月で窓口が廃止になった駅の窓口で実乗用のグリーン券を買ってみました。
[横須賀線・西大井]
[東北(宇都宮)線・間々田]
[東北(宇都宮)線・野木]
有人窓口を廃止してしまえば手っ取り早く窓口要員を減らせるわけですが、「指定席券売機」で現状の全てのサービスを代替できないため、顧客利便性は確実に落ちます。JR西日本の小駅では一人の駅員が列車到着時は改札、それ以外の時は窓口という具合に兼ねていたりします。また、JR四国では日中パートのおばさんっぽい駅員を窓口や改札でよく見られます。
要はやりようによっては顧客利便性を落とさないコスト削減は可能ではないかと思うのです。間々田駅で並んでいる時に「窓口が廃止になったら手帳(たぶん障害者手帳か療育手帳)が使えなくなるから不便になって困る」とボヤいていたおばちゃんがいました。
企業として無駄を省くことは必要ですが、公共交通として利用者(特にこういった弱者)にしわ寄せするのは本末転倒です。最近のJR東日本(特に首都圏)はコスト削減にばかり目が向いて、顧客利便性の視点がすっぽり抜け落ちている印象を強く受けます。
ちなみにJR東日本東京支社管内では「みどりの窓口」のある駅でも営業時間の短縮や窓口の減少が進んでいて、都心のターミナル駅できっぷを買うのに10分や15分待たされることはザラです。私は渋谷駅で25分待たされたことがあります。よそから来る人は覚悟した方がいいです(爆)