阿佐海岸鉄道連絡券
阿佐海岸鉄道は牟岐線・海部から高知県の甲浦まで結ぶ8.5Kmの第三セクターです。阿波(徳島県)と土佐(高知県)を結んでいるため「阿佐」なんだと思います。もともとは国鉄時代に阿佐東線として計画され計画段階で保留となっていたものを地元が出資した上で建設し、平成4年に開業しました。
しかし、開業以来一度も黒字を計上したことはなく、補助金で食いつないでいる状態です。さらに沿線人口の減少や高校の統廃合により利用客も減少傾向が止まらず苦しい経営が続いています。
ちなみに阿佐東線に対する阿佐西線は平成14年に土佐くろしお鉄道の「ごめん・なはり線」として開業しています。「ごめん・なはり線」は路線が長く、沿線人口が阿佐東線より多いうえに、室戸岬や安芸へ行く観光客の利用もソコソコあります。こちらの営業成績は比較的堅調に推移しているようです。
(始発の海部駅)
始発の海部駅をJRと共用しているため直通列車の設定があり、かつては徳島からの特急列車も乗り入れていました。上の写真の右側が阿佐海岸鉄道の車両です。阿佐海岸鉄道の列車は概ね牟岐線の列車と接続しています。 ちなみに海部駅は高架でありながら構内踏切のある珍しい駅です。この写真は構内踏切から撮影したもので、決して「線路なう」したわけではないのであしからず。
このきっぷはJRから阿佐海岸鉄道への連絡券です。私の手持ちの中ではJR四国のPOS発券の連絡券は初めてでした。ちゃんと経由に「阿佐海岸鉄道線」と印刷されています。JR四国各駅との連絡運輸の設定があります。
私はこのきっぷを買ったときに初めて阿佐海岸鉄道に乗車しました。建設が近年だったため全線高架の真っ直ぐな線路で踏切がなく、この規模の鉄道にしてはオーバースペックな印象はありました。しかし、1日の乗客数は100人程度だそうです。私が甲浦まで往復した際の乗客は2~3人で、正直言って単独の鉄道会社として存続できているのが不思議なほどでした。
阿佐海岸鉄道については今後少しずつ取り上げていきます。