続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

江差線つれづれ1

江差線つれづれ1

 北海道新幹線は平成28年度の開通に向けて新青森~新函館(仮称)間の工事が進んでいます。その際に新幹線の並行在来線となる江差線の処遇について一悶着ありました。江差線は五稜郭~木古内~江差間で、木古内駅を境に大きく性質が異なります。

Kikonai (建設中の木古内駅と江差線)

 五稜郭(函館)~木古内間は電化され北海道と本州を結ぶ特急列車や貨物列車が頻繁に走っています。沿線人口もほどほどにあるので1時間に1本程度の普通列車も走っています。一時は北海道が地元市町に対して全線をバス転換する提案をし、廃線の危機にも瀕しました。結局は提案を受けた市町の猛反発に遭って撤回し、第三セクター化することが平成25年1月に決まりました。

 片や末端区間の木古内~江差間は沿線人口が非常に少なく、列車は1日6往復しかありません。末端区間に限ればJR北海道の路線の中で最悪の赤字路線で、第三セクター化しても経営は難しいとされてきました。JR北海道は平成26年度初頭でのこの区間の廃線・バス転換を提案、地元3町も代替輸送機関の確保を条件に廃止に同意し、北海道新幹線開業に先駆けて今年5月11日をもっての廃線が決まりました。

  廃止が決まった昨年春より、JR北海道は「ありがとう江差線企画」として普段江差線を走らない車両で団体専用列車や臨時列車を走らせたり、記念きっぷを発売したりしています。私がJR北海道の経営者だったら、廃線の2年前ぐらいからこのようなキャンペーンを大々的に打って、葬式ヲタからたんまり香典をいただこうと不謹慎なことを考えてしまいますが…。

Esashiset1

Esashiset2

 第一弾として江差線の廃止区間の10駅の記念入場券セットが発売されています。B型硬券にA4サイズの台紙がセットされています。 両端の木古内・江差と、唯一の交換駅である湯ノ岱以外はすべて無人駅ですので、普段はきっぷの発売はありません。

 昨年7月の函館線での貨物列車脱線事故以来、団体・臨時列車の運転は控えめですが、記念きっぷはこれ以降もいろいろ発売されていますので、追って紹介していきます。