江差線つれづれ8
昨年5月に江差線の末端区間である木古内~江差間が廃止となりました。残る区間も来年3月に予定される北海道新幹線開業に伴い、JRから経営分離され第三セクターの「道南いさりび鉄道」に移管されます。趣味的な観点としてはJRから分離される部分の江差線各駅のきっぷもそろそろ気にしておく必要があります。
江差線には5駅の簡易委託駅があります。そのうちの泉沢駅に行ってきました。普通列車の本数が少なくてなかなか行きづらいものはありますが、函館バスが並行しているのできっぷを買うだけならバスを使うというのも手です。
(泉沢駅)
泉沢駅は木古内町にある駅で、国道から一本奥に入った小ぢんまりとした駅です。中はきちんと手入れされており、暖房も入っていて快適でした。ただ、営業時間中にも関わらず駅には誰もおらずちょっと焦りました。
(泉沢駅内部)
列車の発車15分ぐらい前になって受託者の爺さん(元国鉄職員)が現れました。3時間近く列車がない時間帯でしたから、ずっと駅に詰めている必要もないかもしれません。インスタントコーヒーをごちそうになりながら、いろいろと話を伺いました。まず営業時間は半分あってないようなもので、列車到着や掃除や雪かきをするタイミングで来るんだそうです。 爺さんは廃線になる沿線の上ノ国町出身だそうで、末端区間の廃線についてはちょっと寂しそうでした。
きっぷはこのような総販券の前出し券です。平成24年8月に発券したものが平成26年2月になっても残っていましたので、この区間は売れないのかもしれません。昔は湯ノ岱とか上ノ国もあったそうですが、「年に1枚ぐらいしか出ない」とのことでなくなったようです。
私が訪ねた時はこれ以外に木古内・七重浜・五稜郭・函館の5区間を発売していました。その後4月から運賃が上がっているので、口座の整理があったかもしれません。なお、補充券の発売はありませんでした。
道南いさりび鉄道の経営計画によると、現在JR北海道直営となっている木古内駅や業務委託している七重浜・上磯の各駅では窓口販売は行わないという記載はあるものの、簡易委託駅については現行通り維持する方針で受託者と協議するとあります。ただ、泉沢駅は受託者の方が高齢だったので、どうなるのか気になるところです。