続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

福島限定お先にトクだ値スペシャル

福島限定お先にトクだ値スペシャル

 今年4月~6月に開催された「福島デスティネーションキャンペーン(福島DC)」に合わせ、GW明けの5月から6月末にかけて首都圏から福島県内へ向かう「お先にトクだ値スペシャル」と「福島スーパーモバトク」とい商品を発売しました。

 福島県はいわき市を中心とする太平洋側の「浜通り」、郡山市・福島市など内陸の「中通り」、さらに会津若松市を中心とする山間部の「会津」と3つの地域に大別されます。同じ福島県でも「浜通り」と「会津」では文化や気候が全然違います。

 首都圏から福島県へ行くには「浜通り」は常磐線、「中通り」は東北線(新幹線)、「会津」は「中通り」の郡山を経由して磐越西線経由になります。今回の商品は常磐線特急と東北新幹線が対象で、会津方面への直通の設定はありませんでしたが、郡山までの東北新幹線が対象なので間接的に割り引かれています。

 価格や発売条件は以下のような感じでした。

■常磐線特急(品川発着/東京・上野発着も設定あり)

  お先にトクだ値SP  正規運賃+料金 
勿来  2,770円  5,550円 
泉・湯本・いわき  3,080円  6,170円 

(いわき発着の「ひたち」「ときわ」が対象)

■東北新幹線(東京発着/上野・大宮発着も設定あり)

  お先にトクだ値SP スーパーモバトク  正規運賃+料金 
新白河  3,330円  2,980円  6,670円 
郡山  4,100円  3,690円  8,200円 
福島  4,470円  4,110円  8,950円 

(仙台発着の「やまびこ」が対象)

 いずれも列車・座席数・区間限定とはいえ、「お先にトクだ値」でも正規料金の半額、「福島スーパーモバトク」に至っては約55%引きという大盤振る舞いです。「福島DC」というきっかけはあるものの、新幹線を割り引いて人の行き来を活性化することによって、福島の復興支援に結び付けようという意図もあったのかもしれません。

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 ちょうど機会があったので東北新幹線用の「お先にトクだ値スペシャル」を使ってきました。きっぷの券面の印字はは通常の「トクだ値」と何も変わりません。「トクだ値」の効力が変わっているので、乗り遅れた際も当日中は乗車券部分のみ有効になっています。

 福島~東京都区内の普通運賃は4,750円で、特急料金込みの「お先にトクだ値スペシャル」の4,360円より高いです。「お先にトクだ値スペシャル」で確保した指定席に乗り遅れても、正規に支払うよりは安上がりになるというおかしな事態になってしまっています。個人的には「トクだ値」の効力を変えたのなら、値引き額の下限は乗車券相当の料金にすべきではないかなと思います。

 私は久々の東北旅行へのアプローチとして往復利用しました。乗車日の1ヶ月+1週間前「えきねっと」の事前予約を仕込みましたが、往路は第三希望の列車でした。割引率が高かっただけに土曜午前中の下り列車は発売開始後には取れなかった可能性が濃厚です。