続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

651系最終列車

フレッシュひたち75号

◆種別:特急

◆区間:上野~勝田

 今年3月のダイヤ改正で常磐線特急「スーパーひたち」・「フレッシュひたち」として使用されていた651系の定期運用が終了しました。JR東日本管内では上越新幹線の200系や中央線(辰野支線)のクモハ123系も同時に姿を消していますが、これら2車種が国鉄時代製だったのに対し、651系はJR化された昭和63年製造で比較的新しいものです。それだけに定期運用終了には少なからず驚きました。

Sphitachi42(常磐線・いわき)

 私は学生時代を仙台で過ごしていたので、帰省や就職活動などで上京する際の足としてよく「スーパーひたち」を使い、651系に揺られながら仙台~上野を4時間かけて移動していました。新幹線より割安で、それほど急ぐ旅も多くなかったからです。JR初期に気合を入れて作った車両なので、乗り心地も良く快適に過ごしたことを覚えています。

 すぐに廃車はないと思いますが、乗ることが難しくなるのは確かだと思い最終日の最終列車に乗ることにしました。それが「フレッシュひたち75号」です。上野発の常磐線特急の終電です。

G1260

 たぶんグリーン車はヲタまみれで落ち着かない雰囲気になると予想したので、乗り慣れた普通車で静かに過ごすことにしました。案の定、発売初日の10時にグリーン車だけ満席になっていました。普通車は発車直前には満席になったものの、比較的遅い段階まで「トクだ値」で予約を押さえることもできました。

 夜遅いのに上野駅はすごい人出で異様な雰囲気でした。普通に自宅への足として利用しようとしていた通勤客は明らかに驚いていました。

Fhitachi75 Fhitachi75_led

 そして、いわきから来た「スーパーひたち68号」の折り返しで「フレッシュひたち75号」になったんですが、正面の列車名を表すLEDが「スーパーひたち75」と間違った表示になっていました。しかも行先も「原ノ町行」を表示していました。そのうち直すのかと思って見ていたんですが、列車名は発車直前まで「スーパーひたち75」のままで、終点の勝田駅に着いてもそのままでした。

Fhitachi75_maku(方向幕は正当)

 これは後で聞いた話で、真偽のほどは不明ですが、651系のラストランということで中の人の計らいで「フレッシュひたち」ではなく敢えてデビュー当時の「スーパーひたち」としてラストランにしたという説を聞きました。だとしたら「原ノ町行」というのも、常磐線全線復旧を祈念してという意味もあったのかもしれません。

 列車自体は651系最終日というアナウンスは一切なく、 普段の金曜日と何も変わらない酒くさい通勤特急として運転された感があります。終点の勝田駅ではセレモニーもなく普通に回送されていきました。

 651系の処遇は他線区へ転用なのか廃車なのか未だ正式な発表はありません。ただし、昨日のJR東日本水戸支社のプレスリリース(PDF)によると、今年10月から再来年3月までの間に一時的に「フレッシュひたち」の運用に復帰するそうです。ラストランに乗ったつもりではありましたが、まだ乗るチャンスがあることを率直に喜びたいところです。