続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ。そろそろ15周年。

伊予灘ものがたり

伊予灘ものがたり

▼種別:快速

▼運転区間:松山~伊予大洲・八幡浜

 快速「伊予灘ものがたり」は平成26年7月から松山~伊予大洲・八幡浜間を伊予長浜周りで運転しているJR四国初の食事付き観光列車です。運行開始から3年弱で累計乗車人員が6万人を突破する人気列車です。

 かつて、予讃線・伊予長浜駅が無人化される頃、きっぷ収集も兼ねて初めて予讃線の旧線(伊予長浜周り)に乗りました。夕焼けが沈む海があまりにきれいで、「ここに観光列車走らせたらいいんじゃないかなぁ」と思っていました。こうして伊予灘ものがたりが盛況なのを見ると、あながち見当違いではなかったなと感じます。

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伊予灘ものがたり道後編:八幡浜駅 2014/9/27

 車両はキハ47系から改造した専用車両です。その際にグリーン車化されキロ47系1400番台となりました。1400番台は「伊予」と引っ掛けたものなんでしょう。もともとの種車は昭和53年に製造され新潟や四国各地で活躍した後、平成23年に徳島運転所を最後に廃車となっていました。いったん廃車となった車両を改造して復活を遂げるという珍しいパターンです。現在は松山運転所に所属しています。

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1号車(茜の章・八幡浜方)

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2号車(黄金の章・松山方)

 見てのとおり、外観は種車の面影は残しつつも大きく変わりました。それぞれの車両の運転席側のドアはつぶされて、連結部側のドア1ヶ所となりました。1号車「茜の章」(八幡浜方)は伊予灘の夕焼けをイメージした茜色で、2号車「黄金の章」(松山方)は愛媛のかんきつと太陽をイメージしたという黄金色という暖かな色合いになっています。

 最新のダイヤは以下のように松山~伊予大洲・八幡浜間を伊予長浜経由で2往復しています。松山~伊予大洲間では海が間近に見られる下灘駅での停車時間も設定されています(時刻表上は通過)。

  松山   伊予大洲   八幡浜
大洲編 8:26   →  10:28    
双海編 13:12   ←  10:51    
八幡浜編 13:28   →  15:15  →  15:52
道後編 18:22   ←  16:30  ←  16:06

 2往復の列車を〇号という従来型の表記ではなく、「〇〇編」と称しています。これは斬新な表現方法です。

 運行開始からまもなく3年が経とうとしていますが、指定が取りにくい状態が続いています。昼食の時間帯である双海編と八幡浜編、松山に宿泊した客が利用する日曜の大洲編の人気が高いです。逆に土曜の大洲編や道後編はわりと余裕があります。

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伊予灘ものがたり車内(左が山側席で右が海側席)

 伊予灘ものがたりの座席は山側席・海側席と海側に面した4人ボックス席の3通りあります。ボックス席は3人以上で利用可能です。海沿いの景色が売りなので海側席を確保できればベターですが、山側席は海側席より一段高くなっているのでソコソコ景色は楽しめます。

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山側席指定券

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海側席指定券

 こちらは私が利用した指定券です。観光列車らしく専用のチケッターが用意されています。列車名は「伊予灘道後編 山側席」、「伊予灘大洲編 海側席」という具合に、座席の種類まで列車名に組み込んでいます。これにボックス席を加えると、伊予灘ものがたりの指定券は12種類存在することになります。

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食事予約券

 車内で食事をするには乗車4日前までに食事予約券の購入が必要です。指定券と同時か呈示した上で購入できます。ただし、JR北海道とJR東海の駅では食事予約券の購入はできません。JR四国では列車と食事がセットになった「駅長推薦 あじな散歩道 伊予灘ものがたりきっぷ」というトクトクきっぷがネットから申し込みできるため、それを利用するのも一考です。これについては別の機会に後述します。

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大洲編の食事

 伊予灘ものがたりの食事・軽食は各列車で内容や値段が異なります。上の写真は2回目に乗車した際の大洲編のモーニングセットです。道後温泉にある「ヨーヨーキッチン!」という店の「旬采プレート」というセットでした。これにコーヒーが付いて2,500円でした。

 ちなみに双海編・八幡浜編は4,500円で、道後編は3,000円です。伊予灘ものがたりの食事はめちゃくちゃ豪華なものが出てくるわけではありませんが、地場の食材にこだわり手間をかけた料理が手軽な値段で楽しめます。

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下灘駅停車中

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散策する乗客

 伊予灘ものがたりの魅力は落ち着いた車内で穏やかな海を間近に眺めながら、食事やドリンクを楽しみ、日常から離れてのんびり過ごせるところだと思います。

 私自身、ここのところ鉄道会社で競い合うように登場している観光列車にはそれなりの数を乗りました。観光列車に何を求めるかによって基準が異なるのは承知していますが、その中でも伊予灘ものがたりは費用、車両の内装、沿線の車窓、アテンダントによる適度な距離感のもてなしなど、私個人的には一番乗っていて楽しいですし、落ち着く列車です。また、他人にもお薦めしたいと思う列車です。

 …とこの記事を書いていて、また伊予灘ものがたりに乗りに行きたくなりました。今度は双海編か八幡浜編に乗りたいものですが、私の都合と指定席の空き状況がマッチしないのが悩ましいところです。