無人化駅めぐり@三河一宮
前身の「吾輩はヲタである」から通算して今日で丸7年が経ちました。書き始めはちょうど愛知万博が終わる頃でした。7年の間に東北新幹線や九州新幹線が全線開通したり、寝台列車が相次いで廃止されるなど様々な動きがありました。
初日のアクセス数は3でした。どこの誰だかわからない人が3人も広いネット上から私の文章を拾い上げて読んでくれたことに少なからず感動したものです。日々続けていくうちに少しずつ増えていき、続けていく励みになりました。休止期間がなく、JR券+αという比較的狭い領域に特化したのも長続きした原因なのかなと自己分析しています。
JR東海は平成22年以降以下のように半年1回のペースでローカル線の駅の無人化を進めています。
22年3月:久々野
22年9月:水窪
23年3月:富田、南四日市、二見浦、古井、飛騨小坂
23年9月:一身田、高茶屋
24年3月:山北、駿河小山、、下部温泉、鰍沢口、三瀬谷、三河一宮、平岡
24年9月:加佐登、田丸
この中には特急停車駅(青字の駅)も含まれており、容赦なく進めている印象があります。それ以外にもJR東海の職員は引き揚げて地元自治体や観光協会に簡易委託化された駅もあります。
(三河一宮駅)
その中で飯田線・三河一宮駅を取り上げます。三河一宮駅は愛知県豊川市にあります。この辺りはもともと宝飯郡一宮町という町で、三河一宮駅はその中心駅でしたが、一宮町は平成18年に豊川市に編入されました。
三河一宮駅は同じ飯田線の平岡駅とともに今年3月末で無人化されました。いろいろ調べてみたんですが、無人化に至るスケジュールは以下のような感じだったようです。
平成23年7月:JR東海が豊川市に平成24年3月末での無人化を申し入れ
平成23年8月:長野県の南信州新聞で無人化方針が報道される
平成23年11月:地元東愛知新聞で無人化方針が報道される
平成23年12月:豊川市議会の質疑で取り上げられる
平成24年3月 :当初予定通り無人化
まず、南信濃新聞で平岡駅の無人化が報じられた際に「平岡の他に飯田線では本長篠・東新町・三河一宮も」という形で明るみに出ました。それから3ヶ月後の11月に東愛知新聞でも取り上げられました。ただ、JR東海は平岡駅を抱える長野県天龍村に対して、簡易委託受託か無人化受け入れかの回答を10月末までに回答するよう求めており、東愛知新聞が報じた頃には既に豊川市は無人化を受け入れる回答をしたものと思われます。
直後12月の豊川市議会での質疑で取り上げられましたが、市当局の答弁を箇条書きにすると↓のような感じでした。
- JR東海の決定事項だから仕方がない。自治体が口を挟む話ではない。
- 無人化がまちづくりに影響があるとは考えていない。
- 市内には既に無人駅がたくさんあるので問題があるとは思わない。
- 三河一宮駅だけ簡易委託とするのは他の無人駅との公平性が取れないので考えていない。
こんな調子だったのでJR東海の担当者にとってはさぞかしチョロい交渉だったと思います。まぁ市としても既にJR東海に対して回答して終わった話を議員に蒸し返されるのが面倒だったんでしょう。それと駅が旧豊川市域ではなく、旧一宮町域にあったのも影響したかもしれません。
(三河一宮駅窓口)
駅舎は明治30年に建築されたものを平成14年に改築しており、感じのいい小ぎれいな駅でした。自動券売機は無人化後に撤去されたようです。さすがに近年改築した駅舎を取り壊すことはないと思いますが、無人化された古い駅は取り壊されることが多いのでちょっと気になっています。
きっぷは普通のマルス券です。写りの良いチケッターもお蔵入りになったと思われます。
ちなみに豊川市とほぼ同じころに東新町・本長篠駅を抱える隣の新城市でも東愛知新聞報道→議会で質疑という流れがありました。しかし、両駅とも無人化されずに簡易委託駅として残りました。これについては別の機会に取り上げます。