ニセコ
◆種別:特急
◆区間:札幌~函館(小樽・倶知安経由)
特急「ニセコ」は札幌〜函館間を小樽・倶知安経由(いわゆる山線経由)で運転されている臨時列車です。だいたい毎年8月か9月の週末を中心に運転されています。
山線経由の臨時特急は2012年の「ヌプリ」から始まり、2017年からは「ニセコ」となっています。今年は9月6日から28日までのすべての土休日を含む16日間運転されました。曜日の配列がよかったせいもあると思いますが、月の半分以上も設定されるのは珍しいなと感じました。


「ニセコ」になってからの使用車両はキハ183系が2020年まで続いたのち、2021・2022年が「ノースレインボーエクスプレス」、2023年以降はキハ261系5000番台の「はまなす編成」に変更され現在に至ります。「はまなす編成」の1号車の「はまなすラウンジ」はフリースペース扱いとして座席の発売はしていません。
| ニセコ号 函館行 |
ニセコ号 札幌行 |
|
|---|---|---|
| 7:56発 | 札幌 | 19:28着 |
| 8:43発 | 小樽 | 18:43発 |
| 9:04着 9:14発 |
余市 | 18:20発 |
| 10:00発 | 倶知安 | 17:36発 17:27着 |
| 10:13着 10:23発 |
ニセコ | 17:14発 16:59着 |
| 11:29着 11:43発 |
長万部 | 15:58発 15:53着 |
| レ | 大沼公園 | 14:49発 14:40着 |
| 13:07発 | 新函館北斗 | 14:15発 |
| 13:23着 | 函館 | 13:55発 |
今年運転のダイヤはこんな感じでした。1日で札幌~函館を往復する形です。着発の時刻があるところは停車時間が設けられ、ホームで特産品の販売やご当地キャラクターのお出迎えがありました。車両は新しくなりましたが所要時間はキハ183系時代と大差ありません。

前回「ニセコ」に乗車したのが2020年だったので今年は5年ぶりとなり、キハ261系化されてからは初の乗車でした。ヘッドマークはフルカラーLEDを活かして絵幕のデザインが見事に再現されています。これはよくできていると感心しました。

北海道新幹線札幌延伸開業は当初2030年度開業とアナウンスされていました。その際に山線は廃止・バス転換されることが決まっていたので、なくなる前に少しずつ記録しておかないとなと思っていました。
しかし、トンネル工事の難航により工事が大幅に遅延し、開業が2038年度末にまでずれ込む見通しです。もうしばらくはこうして山線を走る「ニセコ」号が見られそうです。

途中の倶知安駅では最後尾5号車がホームからはみ出すためドアカットされました。ちょうど新幹線駅舎の高架ホームの支柱部分の工事が進んでいたので、工事の様子とはみ出した車両をセットで撮っておきました。のちのちここに在来線が走っていた記録になると思います。
私は函館から乗車しましたが、半分強だった乗車率が途中駅からさほど増えることなく、小樽までほとんど変わらなかったように感じました。
「ニセコ号」の運転に際し、「えきねっと」前日まで購入することで運賃・特急料金が20%引きになる「特急トクだ値1」が発売されました。JR北海道の季節モノの在来線特急は小まめに「トクだ値」が設定される感があります。
「ニセコ号」の「特急トクだ値1」の設定内容は以下の区間でした。上段の赤字が「特急トクだ値1」の発売額で、下段の黒字が正規料金です。
| 倶知安 | 新函館北斗 | 五稜郭・函館 | |
|---|---|---|---|
| 札幌 | 3,130円 3,920円 |
7,110円 8,890円 |
7,370円 9,220円 |
| 手稲 | 2,950円 3,700円 |
7,110円 8,890円 |
7,370円 9,220円 |
| 小樽 | 2,440円 3,060円 |
6,490円 8,120円 |
6,840円 8,560円 |
| 倶知安 | ー | 5,340円 6,690円 |
5,700円 7,130円 |
設定区間はこれが全てです。途中駅での乗降をあまり想定しておらず、乗り通すことを前提に設定された感じです。倶知安発着はあれど余市やニセコ発着がないのが意外といえば意外でした。

せっかくということで「特急トクだ値1」のネタに走ってみました。普段手稲駅に停車する列車で200Kmを超える運転区間の列車はありませんが、臨時の「ニセコ号」だけが唯一例外です。手稲と森~函館間相互間発着であればこのように手稲(市内)のきっぷを仕込むことができます。

ネタを仕込んだからにはちゃんと手稲駅で下車しました。函館から乗車して余市までは順調だったんですが、ほしみ駅付近での人身事故による抑止に巻き込まれ到着が1時間以上遅れて散々でした。いろいろと予定が崩壊したので旅行中の人身事故はホント勘弁してほしいものです。