続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

深浦駅無人化

 五能線・深浦駅が先のダイヤ改正前日の3月15日をもって無人化されました。昨年12月15日に地元紙東奥日報の記事で報じられ、早い段階で明るみになっていました。

深浦駅に入線するリゾートしらかみ3号 2021/6/26

 五能線の駅の無人化は2018年の岩館駅、2019年の板柳駅、2021年の陸奥鶴田駅(簡易委託解除)、昨年の川部駅と毎年のように続いています。無人化の理由としてJR東日本秋田支社は「五能線を維持するための経営効率化の一環」としています。路線の存続を匂わされると地元としては飲まざるを得ないと思います。

深浦駅に停車中の五能線の列車 2021/6/26

 五能線は150Km近くある路線ですが、深浦駅の無人化によってみどりの窓口がある駅は鰺ヶ沢駅だけになり、話せる指定席券売機がある駅は能代・五所川原の2駅になります。もともと赤字のローカル線とはいえずいぶん手薄な販売体制です。

深浦駅 2024/3/2

 深浦駅は青森県深浦町の中心駅で快速「リゾートしらかみ」も全列車停車します。東奥日報の記事によると2022年度の1日あたりの乗車人員はわずか29人で、町の中心駅とはいえ今までよく有人駅として残ってたなと思う数です。昨年3月には町内唯一の高校が閉校になったので2023年度はさらに減ってそうです。

深浦駅のみどりの窓口 2021/6/26

 深浦駅の自動券売機は2020年で撤去されており、きっぷの発売は専らみどりの窓口です。無人化後も自動券売機が再設置されることはなく、乗車駅証明書を取って車内か着駅で運賃を支払う方式になるようです。

深浦駅の掲示 2024/3/2

 深浦駅の掲示です。掲示のタイトルは「深浦駅でのきっぷ発売終了について」ではなく「深浦駅無人化に伴うきっぷ発売終了について」の方が正確です。

 きっぷの発売を終了することが目的であれば、必ずしも無人化する必要はありません。それこそ有人でも窓口できっぷを発売しなくなった駅はいっぱいあります。無人化するのが目的であるからこそ、きっぷの発売を終了するもしくは終了せざるを得ないというのが実態です。

 そこには無人化という利用客にとって拒否反応の強い施策をなるたけ目立たなくさせたいという意図を感じます。不都合であっても事実は正確に伝えるべきであり、因果関係をねじ曲げるのは良くないです。

 深浦駅にはME4型のマルス端末がありました。3年前に行っていた際にいろいろ買っていたので改めての再訪は不要かなと思っていました。今月上旬に仙台出張にかこつけて青森旅行した際もそのつもりでした。

 しかし、当初予定していた八甲田ロープウェイが山頂強風のため運休になってしまい、時間が余ったため車で90Km走って行ってきました。この日は強風で深浦~鰺ヶ沢間が夕方まで運休となっていたため、青森側から五能線の列車では到達できませんでした。

深浦駅待合室のストーブ 2024/3/2

 3月でも真冬のような寒さだった深浦駅の待合室にはストーブの火が灯り、待合室や比較的新しそうなトイレはきれいに清掃されていました。JRにとってはこういうコストも一纏めに削減したかったのかもしれません。トイレの管理については深浦町が予算措置をして、来年度は深浦町の負担で維持されることになっています。