今年3月のダイヤ改正で山形新幹線の3代目の車両であるE8系がデビューしました。山形新幹線の新型車両はE3系以来25年ぶりとなりました。
E6系をベースに設計されましたが、フル規格の新幹線走行区間が短いため最高速度は300Kmに抑えられ、定員を増やすためノーズの長さはE6系より4m短い9mとなりました。色はE3系の吉村美栄子色(←知らない人は調べてください)の組み合わせを踏襲しています。前照灯はなぜこの位置なのかずっと気になっていますが、何かしら合理的な理由があってのことなんでしょう。
普通車とグリーン車の2-2列と言う配列は変わりません。全席ひじ掛け下にコンセントが装備されたのは時代の流れでしょうか。通路は最上川の川の流れをイメージしているんだそうです。
私は大宮駅のイベントで一足早くE8系の見学をすることができました。ただ、ダイヤ改正当日は北陸新幹線敦賀開業に行くことを優先したため、E8系の営業運転に乗る予定はありませんでした。改正後もしばらくはタイミングが合いませんでした。
ようやく乗る機会が訪れたのは5月に仙台に行った際でした。東京~福島間はE8系の「つばさ131号」に乗車し、福島で併結相手の「やまびこ131号」に乗り換えて仙台に向かいました。福島で改札口を出なければ特急料金は通算できます。こういう一癖あるきっぷは「えきねっと」では発券できないと思います。
E8系の運転開始に伴って山形新幹線と併結される東北新幹線の車両がE2系からE5系に変更されました。これにより東北新幹線の宇都宮以北を時速300Kmで走ることができるようになり、東京~新庄間は4分短縮しています。
技術の進化とともにE6系との最高速度の違いがあるんでしょうが、E8系はE6系より加減速が滑らかで揺れが少なく快適でした。体の疲労度も楽に感じました。コンセントが腰から下の部分にあると足で引っ掛けて外してしまうことがあるので、ひじ掛け下にコンセントがあることの便利さを痛感しました。
現在公表されている定期列車でE8系が充当されているのは下の表の上下3本ずつです。
下り | |
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つばさ131号 | 東京(09:24)→新庄(12:31) |
つばさ149号 | 東京(17:00)→山形(19:45) |
つばさ157号 | 東京(19:16)→新庄(22:45) |
上り | |
つばさ122号 | 新庄(05:40)→東京(09:12) |
つばさ124号 | 山形(07:12)→東京(09:35) |
つばさ144号 | 新庄(13:18)→東京(16:48) |
おそらく122号→131号→144号→149号という運用と124号→157号という2つの運用で回しているんだと思います。正直なところ首都圏側からだとちょっと使いにくいダイヤです。
このほかに臨時列車にも投入されていて9月末までの運転分についてはJR東日本のE8系特設サイトで公表されています。E8系に興味があれば調べて乗ってみてはいかがでしょうか。
なお、E8系は既に5編成が営業運転に投入されています。秋田新幹線にE6系が投入された際はE3系と混在した期間は1年だったので、山形新幹線も同様に早くE3系を駆逐しそうです。むしろ今のうちにE3系に乗っておいた方がいいかもしれません。特にE5系との併結はごく短期でしょうから。