はやて119号
区間:東京~盛岡
運転終了日:2019年3月15日
東北新幹線「はやて」は「やまびこ」の速達型として平成14年12月の八戸延伸開業の際に誕生しました。愛称は公募で募集したんですが、「はやて」はトップ10には入っていませんでした。わざわざ公募しておきながら結果ありきの姿勢は、昨今お騒がせの「高輪ゲートウェイ」への伏線とも言えます。
平成23年3月に300Km運転するE5系「はやぶさ」が登場すると、最高時速275KmのE2系「はやて」は東北新幹線最速の座を譲りました。その後E5系が増備されると同年11月にはE5系で275km運転の「はやて」が登場し、車両による違いが分からなくなりました。
「はやて」と「はやぶさ」の違いは最高速度とそれに伴う加算料金の有無です。登場当初の「はやぶさ」の途中停車駅は大宮・仙台・盛岡と最小限でしたが、仙台~盛岡間各駅停車の遜色版の「はやぶさ」も登場し、同じ「はやぶさ」でも東京~盛岡間の所要時間は2時間11分~2時間53分と大きく差が開きました。
E5系の増備とともに、大宮~仙台間ノンストップの列車は「はやて」から「はやぶさ」に置き換えられました。最高速度アップに伴う時間短縮効果はもちろんですが、加算料金を徴収することによる増収効果も当然考慮に入っていたと思います。
昨年3月のダイヤ改正時点で下りの定期「はやて」は3本にまで減り、東京発は119号の1本だけとなっていました。
私は今年3月のダイヤ改正直前に「はやて119号」に乗りました。古川駅での陸羽東線の接続を考慮したらたまたまこの列車になりました。
東北新幹線でE2系に乗るのも久しぶりに感じました。それもそのはずで、東北新幹線のE2系は仙台発着の「やまびこ」の大部分と「なすの」の一部列車にまで減っており、「はやぶさ」と盛岡発着の「やまびこ」は全列車はE5系(+併結されるE3・E6系)になっています。
ダイヤ改正前まで「はやて119号」だった列車は、改正後は「はやぶさ101号」となりE5系に置き換えられ、東京発の定期の「はやて」が消滅しました。
はやて119号 (改正前) |
停車駅 | はやぶさ101号 (改正後) |
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7:16発 | 東京 | 7:16発 |
7:42発 | 大宮 | 7:42発 |
8:57着 | 仙台 | 8:48着 |
10:11着 | 盛岡 | 10:01着 |
改正前後のダイヤの比較です。停車駅に変更はありません。E5系化に伴って最高速度が上がったので、大宮~仙台間で9分、仙台~盛岡間で1分短縮し、トータル10分の短縮になっています。でも、大宮~仙台で310円、大宮~盛岡間で510円、仙台~盛岡間で210円の加算料金が必要になるので、費用対効果で見れば微妙な感じです。
現在定期の「はやて」は新青森~新函館北斗間の91・100号と、盛岡~新函館北斗間の93・98号の2往復が残るのみです。しかも、既にE5系で運転されており、「はやて」である意味は特段なさげです。次のダイヤ改正あたりで「はやぶさ」になり、「はやて」の愛称はなくなるような気がします。