続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

福島県沖地震に伴う減速運転ダイヤ

福島県沖地震に伴う減速運転ダイヤ

 2月13日の深夜に福島県沖を震源とするM7.3の地震が発生し、宮城県と福島県では最大震度6を記録しました。直後からJR東日本管内の新幹線や東北地方の在来線の多くは運転を見合わせました。

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東北新幹線の運転状況(2月14日7時)

 私はちょうど北海道旅行からの帰りで、苫小牧港からフェリーで八戸港へ向かう最中でした。なので、地震発生時は出港前の船上にいたのでまったく気づかず、そのまますぐに爆睡したため、地震で大変なことになっていることを知ったのは翌朝八戸港に到着する直前でした。

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上り列車が盛岡止まりに:八戸駅 2021/2/14

 八戸からはその日の15:06発の「はやぶさ32号」で帰る予定でした。しかし、朝8時の時点で東北新幹線・那須塩原~盛岡間の終日運休が発表されました。どうしてもその日のうちに帰る必要があったので、新幹線の運休を受けて急遽設定されたJALの臨時便に乗って青森空港から帰ってきました。新幹線の終日運休を早く発表してもらえたので、早々に陸路は見切りをつけて飛行機で帰ることができました。


 東北新幹線は高架橋や電柱の損傷が大きく、全線での運転再開は2月24日までずれ込みました。再開後も那須塩原~一ノ関間で速度を落として運転されたため、復旧後のダイヤは大幅に変更されました。本数は3分の2程度に減便され、最終列車の繰り上げや北海道新幹線との直通運転は中止(新青森で乗り換え)が実施されました。3月13日のダイヤ改正のタイミングで減速区間は郡山~仙台間に短縮されました。

 具体的なダイヤで比較してみます。「はやぶさ107号」は仙台~盛岡間各駅停車のいわゆる「遜色はやぶさ」です。左側が通常ダイヤ(ダイヤ改正前後で同じ)で、真ん中が2月24日~3月12日「改正前減速ダイヤ」、右側がダイヤ改正後の3月13日~3月25日の「改正後減速ダイヤ」です。

はやぶさ107号
(通常ダイヤ)
  はやぶさ107号
(改正前減速ダイヤ)
2/24~3/12
はやぶさ107号
(改正後減速ダイヤ)
3/13~3/25
17:56発 東京 17:56発 18:20発
18:22発 大宮 18:22発 18:45発
 
19:29着
19:31発
仙台 20:21着
20:23発
20:28着
20:30発
20:02発 一ノ関 21:02発 21:01発
20:24発 北上 21:24発 21:23発
20:44着 盛岡 21:44着 21:43着

 通常ダイヤと比較して、東京~盛岡間で改正前減速ダイヤはちょうど1時間、改正後減速ダイヤでは35分余分にかかっています。仙台~一ノ関間では改正前減速ダイヤは8分余分にかかっていますが、改正後減速ダイヤでは減速されなくなったので通常ダイヤと同じ31分です。

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通常ダイヤのはやぶさ107号の特急券

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改正前減速ダイヤのはやぶさ107号の特急券

 通常ダイヤと改正前減速ダイヤの「はやぶさ107号」の特急券です。東京発車時刻は変わりませんが、仙台到着時刻が52分遅くなっています。

 東北新幹線・宇都宮~盛岡間の最高速度は時速320Kmです。改正前減速ダイヤでの最低速度は那須塩原~郡山間と仙台~一ノ関間が160Km、郡山~仙台間が110Kmに抑えられました。

 実際に乗車していて、郡山~白石蔵王間ではかなりスピードを落としたようで、郡山駅や福島駅は停車するんじゃないかと思うようなスピードで通過しました。白石蔵王を通過してからは少しスピードを上げて時刻通りに仙台に到着しました。

  ちょっと気になったのは特急料金です。2011(平成23)年の東日本大震災から復旧した直後の「暫定ダイヤ」では、那須塩原~盛岡間で徐行運転をしました。「はやぶさ」は最高時速の300Km(当時)を出せなかったため、加算料金はありませんでした。

 今回も暫定ダイヤと同様なのかと思いましたが、そこはしっかり加算されていました。上のきっぷは閑散期と通常期の違いがあって、いずれも株主優待割引が適用されているので分かりにくいですが、190円の加算料金(割引適用後)が乗せられています。