続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

伊予灘ものがたりラストラン

伊予灘ものがたりラストラン

 JR四国は3月29日のプレスリリースで現行のキハ47系で運転されている快速「伊予灘ものがたり」が今年10~12月の「四国デスティネーションキャンペーン」をもって運行を終え、後継車両に置き換えることを発表しました。老朽化が置き換えの理由だそうです。「伊予灘ものがたり」として運行を始めて今年で丸7年ですが、改造前の種車から通算すると製造から43年も経っていました。

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伊予灘ものがたり道後編:予讃線・伊予大洲~西大洲 2018/5/4

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伊予灘ものがたり道後編:予讃線・下灘 2018/6/2

 そして後継車両はキハ185系の3両編成とするものの、今までのコンセプトを引き継ぎ、運転区間もこれまでと同じだそうです。JR四国は種別を明らかにしていませんが、同じキハ185系で運行されている「四国まんなか千年ものがたり」や「時代の夜明けのものがたり」と釣り合いを取るため、特急化されると思われます。

 日経の記事には他の観光列車に比べて低かった客単価を上げるとあったので、それとも整合します。定員を増やす(2両から3両になるので当たり前ですが)とともに、温かい料理を提供し付加価値を上げることも検討しているようです。

 車両の改造費だってタダじゃないですから、車両を置き換えるのであれば値上げは仕方ないと思います。もっとも、「バースデイきっぷ」のグリーン車用で乗っている人も多いですし、快速列車とはいえ「青春18きっぷ」や「四国再発見早トクきっぷ」ではもともと利用できないので、値上げの影響は意外と小さいんじゃないかなと思います。

 それにしても、7年間の平均乗車率が89%というのは驚異的な数字だと思います。コロナ禍がなければ90%台半ばをキープしていたでしょう。コロナ禍前は日本人だけでなく、外国人観光客の利用も増えていて指定の取りにくさに拍車がかかっていました。私が乗車したときには1両のほとんどがタイ人観光客の団体で埋まっていたこともありました。

 空席を照会する際に、座席は満席だけど4人用ボックス席であれば空いているということがよくありました。ただし、4人用ボックス席は3人以上で予約する必要があるため、1人や2人の場合は予約できないのが悩ましいところでした。実際に乗ってみると4人用ボックス席だけ空いていたことがあり、もったいないなと思いました。新しい車両では発売方法も改善して欲しいところです。グリーン個室にして部屋単位での発売も一考だと思います。 


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伊予灘ものがたり座席表(伊予灘ものがたり「コンセプト・車両紹介」より引用)

 現在の「伊予灘ものがたり」の座席表です。1・2号車とも1~6番が海側で、7~11番が山側です。

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 こちらのきっぷは私が実際に使用したものです。3番ですが、列車名は「伊予灘双海編 山側席」となっています。上の座席表では3番は海側となっていて異なっています。

 これは2018(平成30)年の運転から座席配置はそのままで、席番だけ変更されたためです。それまでは1~3番が山側で4~7番が海側でした。新旧対照表で表現すると以下のように変わりました。

  2017年まで 2018年以降
山側席  1番A・B 7番C・D
1番C・D 8番C・D
2番A・B 10番D・C
2番C・D 9番D・C
3番A・B 11番C・D
海側席  4番A・B 2番A・B
4番C・D 1番A・B
5番A・C 3番B・A
5番D 4番A
海側ボックス席 6番A・B・C・D 5番A・B・C・D
7番A・B・C・D 6番A・B・C・D

 2017年までは山側を1~3番、海側を4・5番で区別していましたが、2018年以降はテーブルごとに席番を分けC・D席は山側、A・B席は海側という区別に改めました。

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 2番B・Cを予約していた夫婦がいたんですが、この席は現在の座席表では10番Cと9番Dとなり、同じ2番でありながらテーブルは離れ、席は背中合わせになっていました。私はそのとき2番Dを予約していてちょっと気の毒に感じたので、2番Bの方と座席を交代しました。

 こういう席番のわかりにくさを解消するために変更したんじゃないかと想像しています。それに伴って、現在は2番Dという席はなくなっています。また、列車名に「山側席」「海側席」と印字されるのもこの時を境になくなった模様です。

 きっぷを数えてみたらこれまで5回乗車していました。首都圏在住にしては乗っている方だと思います。山側席も海側席もボックス席も乗っていたんですが、なぜか全部2号車(黄金の章)で、1号車(茜の章)は一度もありませんでした。また、松山午後発の八幡浜編だけまだ乗れていませんでした。今年中にこのへんの課題も解決しておきたいところです。