続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

法界院駅簡易券売機(UT70)

法界院駅簡易券売機(UT70)

 簡易券売機と言えば、押しボタン式で、片道きっぷのみの取り扱いで、千円札以外の高額紙幣は対応せず(駅によっては対応しているものもありますが)、ICカードに対応しているものはチャージのみ対応というのが一般的なものだと思います。しかし、その固定概念を覆す簡易券売機が登場しました。

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津山線・法界院駅 2021/1/30

 その簡易券売機は昨年7月に津山線・法界院駅に設置されました。法界院駅は岡山駅の隣の駅で、ICOCA利用エリアに含まれます。

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法界院駅簡易券売機(UT70) 2021/1/30

 これがその簡易券売機の現物です。まず押しボタンはなくタッチパネルになっているのが目を引きます。ICカードの読み取り部分は差し込み式ではなく、トレー式になっています。業界的な呼び方をすると、JR西日本の子会社で券売機や改札機を製造している「JR西日本テクシア」という会社が開発したUT70という機種なんだそうです。

 既存の簡易券売機(UT50)ではできなくて、UT70ではできるようになったことを挙げます。

  • 複数人分の同時購入
  • ICカード残額を利用してのきっぷの購入
  • 駅名を指定してのきっぷの購入
  • SMART ICOCAへのクイックチャージ
  • 普通回数券の購入
  • 買い間違いの払い戻し

 試していませんが、トレーに入りさえすれば、モバイルSuicaのチャージもできるかもしれません。

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入場券
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往復券

 ICカード残額を利用して入場券と往復券を購入しました。入場券はUT50とほぼ変わりません。簡易券売機で発券した往復券というものは初めて見ました。少ないものの皆無ではないようです。いずれの券も右下に白抜きのiという印字が入っています。

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普通回数券

 先月再訪した際には回数券も購入しました。様式は取り立てて特徴はありませんが、区間のフォントが横長です。ICカード残額で購入した印は真ん中の下に入るんですね。

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岡山地区ICOCA利用エリア(JR西日本HPより抜粋)

 JR西日本のICOCAエリアで完結する普通回数券の発売は9月末で終了しているので、法界院から岡山方面へは買えなくなっています。津山方面や四国方面などJR西日本のICOCAエリア外へは引き続き買えます。

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着駅を「お」で指定した結果 2021/10/17

 回数券購入時には往復券と同様に着駅を指定します。上の画面は「お」で検索してみた結果です。JR西日本のICOCAエリア内の岡山・大元・邑久・尾道は候補として表示されず、エリア外の小原(津山線)やオレンジタウン(高徳線)、さらに旧国名を除いた美作大崎・美作追分・美作落合(いずれも津山線)が候補に表示されます。なかなかお利口です。

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回数券購入時の領収書

 回数券購入時に領収書も発券してみました。UT50は85mm券だったのに対し、UT70ではきっぷと同じエドモンソンサイズです。回数券購入ですが取引内容は「切符購入」となっています。広義では間違ってないんですが「回数券購入」の方がいいように思います。

 買い間違いの払い戻し機能は現金購入時のみ可能で、ICカード残額で購入した場合はできません。発券から13分経ったきっぷではできず、7分経ったきっぷではできたので、この機能が利用できる時間はおそらく発券から10分以内だと思います。

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法界院駅窓口周り 2021/10/17

 法界院駅は1月に訪ねたときはみどりの窓口が設置されていた有人駅でしたが、今年5月末に無人化されています。みどりの券売機は設置されていないので、窓口の代替がUT70ということなんでしょう。岡山からの特急券も購入できれば趣味的には熱いんですけどね。