続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

はまゆり53・54号

はまゆり53・54号

◆種別:快速

◆区間:盛岡~釜石

 盛岡~釜石間で運転されている快速「はまゆり」は毎日3往復運転され、盛岡~花巻間は矢幅駅のみの停車でしたが、昨年3月のダイヤ改正でこの区間が各駅停車となる列車が1往復設定されました。各駅停車となる列車は元の号数に50加算して53・54号となりました。

はまゆり3号:釜石線・遠野 2014/4/26

 どうしてこの施策が実施されたのか考えてみました。まずは釜石行の3号について改正前後のダイヤを比較してみます。釜石行の「はまゆり」は東北線では上り列車ですが、釜石線では下り列車になります。釜石線を基準に列車番号も号数も通しで奇数で設定されています。

【改正前ダイヤ】

停車駅  1536M   はまゆり 
3号
 2590M   1538M 
盛岡 11:04 11:33 11:37 11:54
岩手飯岡 11:11 11:44 12:01
矢幅 11:16 11:43 11:49 12:06
日詰 11:26 11:59 12:17
石鳥谷 11:31 12:21
花巻 11:40 12:03 12:38
(終着) 一ノ関 釜石 日詰 一ノ関

【改正後ダイヤ】

停車駅  1536M   はまゆり 
53号
 2590M   1538M 
盛岡 11:04 11:26 廃止 11:54
岩手飯岡 11:11 11:33 12:01
矢幅 11:16 11:38 12:06
日詰 11:26 11:48 12:17
石鳥谷 11:31 11:53 12:21
花巻 11:40 12:05 12:38
(終着) 一ノ関 釜石 一ノ関

 通過駅のある快速列車を各停化することで盛岡~花巻間の所要時間が9分増えているので、「はまゆり3号」→「はまゆり53号」化に際し発車時刻を7分繰り上げています。それにより「はまゆり3号」の4分後に盛岡を発車していた日詰までの区間便2590Mを廃止しています。

 日詰~花巻間の利用客にとっては改正前に1536Mと1538Mの間が約50分開いていたのが「はまゆり53号」が入ることによって運転間隔が20分台に短くなって利便性が向上しています。盛岡・矢幅~釜石線の利用客にとっては所要時間が増えてサービス低下ですが、JRにとっては列車の本数を減らせて、日詰~花巻間の利用客にとっては乗車機会の増加に繋がっています。

 ついでに盛岡行の「はまゆり」でも比較してみます。

【改正前ダイヤ】

停車駅  1535M   2591M   はまゆり 
4号
 1537M 
(始発) 一ノ関 日詰 釜石 一ノ関
花巻 12:20 13:15 13:36
石鳥谷 12:29 13:45
日詰 12:34 12:55 13:50
矢幅 12:45 13:06 13:33 14:01
岩手飯岡 12:50 13:10 14:06
盛岡 12:58 13:19 13:43 14:14

【改正後ダイヤ】

停車駅  1535M   2591M   はまゆり 
54号
 1537M 
(始発) 一ノ関 廃止 釜石 一ノ関
花巻 12:20 13:15 13:36
石鳥谷 12:29 13:26 13:45
日詰 12:34 13:31 13:50
矢幅 12:45 13:42 14:01
岩手飯岡 12:50 13:47 14:06
盛岡 12:58 13:55 14:14

 こちらも「はまゆり4号」を各停化し「はまゆり54号」とすることで、2590Mの折り返しで運用されていた2591Mを廃止できた上に、花巻~盛岡間の中間駅における運転間隔を平準化できています。

 快速列車を各停化することはとかくネガティブに捉えられがちですが、この件についてはこうしてメリットとデメリットを比較するとメリットの方が大きい印象です。

 と言うわけで昨年の大みそかに「はまゆり53号」を利用する機会があったので、各停化されて停車するようになった岩手飯岡駅からの指定券を仕込んでみました。

 もっとも、一部労組(現場)からは「はまゆり53・54号」については各駅停車となる盛岡~花巻間は全車自由席にするよう会社に要望を出しているようです。停車駅が増えて指定席の車内改札を頻繁に行わないといけないから的な理由でしょうか?仮にそれが実現したら岩手飯岡発着の指定席券はなくなってしまいそうです。