3月16日のダイヤ改正で「中央ライナー」と「青梅ライナー」が特急化され、それぞれ特急「はちおうじ」、特急「おうめ」になります。 「はちおうじ」号は東京~八王子間に統一され、高尾までの運転はなくなります。また、「おうめ」号の下りは3本から1本に減便され、上下1往復になります。
車両をE353系に統一されるタイミングで「あずさ」「かいじ」の全車指定席化は読めていましたが、「中央ライナー」や「青梅ライナー」を特急化するところまでは正直予想外でした。ライナー券を少し値上げするぐらいならあるかなと思っていましたが...。
特急化に伴って普通車510円、グリーン車720円だったライナー券から乗車区間の距離に応じた指定席特急券が必要になります。3月18日以降乗車で事前購入した場合は以下のようになります。上段が普通車で下段がグリーン車の価格です。
新宿 | 東京 | |
---|---|---|
立川 | 750円 1,260円 |
750円 1,260円 |
八王子 | 750円 1,260円 |
750円 1,260円 |
拝島 | 750円 1,260円 |
750円 1,260円 |
青梅 | 750円 1,260円 |
1,000円 1,510円 |
通年同額ではありますが、ライナー券の今と比べるとだいぶ高くなります。注目は網掛けした東京~青梅間です。この区間は営業キロは56.0Kmなので、100Kmまでの特急料金が適用され、料金帯が一つ上がってしまいます。
いずれにしても普通車510円が750円ないし1,000円になるので、1.5倍~2倍近い値上げです。「座って通勤したいだけなのに、値上げしてまで車両を新しくしろなんて頼んでない」という声も出てきそうです。
なお、「えきねっと」のチケットレスサービスを利用した場合、上記の特急料金から大人100円引き(小児は半額)になります。6月30日申し込み分まではキャンペーン期間で300円引きになるそうです。逆に事前に特急券を用意せず車内で購入した場合は260円加算されます。
「中央ライナー」「青梅ライナー」ともライナー券は当日に乗車駅のライナー券売機で発売します。だいたい発車の25分前から始まるようです。券売機上部のディスプレイに空席状況が表示されます。現金以外にICカード決済もできます。
ライナー券売機で指定できるのは席種と乗車人数のみで、号車や座席位置の指定はできず、問答無用で割り当てられる感じです。なので、スムーズに人が捌けます。
ライナー券はこんな感じのものです。グリーン席は発車時刻の下に小さく表記がある以外は大して変わりません。
全車指定の特急になるとライナー券売機を置き換えて「指定席券売機」を導入すると思われますが、なまじ高機能なため細かな座席位置の指定やクレジットカード決済ができてしまいます。特急券を買い求める人をうまく捌くには、メニューや設置台数を工夫しないとトラブルになりそうな予感はします。
変り種として、青梅ライナー停車駅の青梅・拝島・河辺の3駅では普通車のみこのような常備のライナー券を発売しています。上り青梅ライナーは1本しかないので、ライナー券売機は設置されず、発車時刻近くになると係員が手売りしています。平日のみで朝早いので収集するにはハードルが高いですが、これもおそらくなくなると思われるので、懸案のある方はお早めに...。
かつてはグリーン車用の発売もありましたが、平成26年3月にVIEWカード会員向けのチケットレス予約専用になり、一足先に姿を消しています。