中学生ぐらいの頃、時刻表の路線図を眺めていて疑問に思ったことがありました。
そもそも両津港は駅ではなく港です。佐渡島にあってＪＲの路線は通っていません。でも、みどりの窓口があるというのはおかしくないか？おかしくないとしたらなぜなんだろうか？？
手元にあった2000（平成12）年のJTB時刻表の地図です。緑色の〇はみどりの窓口がある表記で、両津も緑色の〇になっているのが分かります。
私が佐渡に初めて上陸したのは2003（平成15）年6月のことでした。ＪＲと佐渡汽船の連絡運輸があったので連絡券を買おうと思ったんですが、運悪くその前月に打ち切られていました。今ではネットで簡単に調べられますが、当時は「びゅうプラザ」の店頭で係員と一緒に連絡運輸別表を見て「ありゃ、先月でなくなってるorz」と顔を見合わせたものです。
なので、半分失意のもとで佐渡に上陸したわけですが、両津港に「びゅう」の代理店のようなもの（？）があってそこでＪＲ券を取り扱っていました。
そこで帰りのきっぷを購入しました。カット紙の旅行業端末で、発売箇所表記は「ＶＰ新潟佐渡Ｒ」となっていました。ひょっとしたら新潟駅の「びゅうプラザ」の出先のようなものだったからかもしれません。今となって思えば、もう少しいろいろ買っておけばよかったです。
そんなことも忘れかけた令和2年の盛夏のこと。今年9月末をもって両津港の旅行センターでのＪＲ券の取り扱いを終了するという知らせを聞きました。佐渡もその時以来ご無沙汰していましたし、現状確認がてら観光も兼ねて行ってみることにしました。
前回は新潟港からフェリーで片道2時間半かけて行ったんですが、今回は往復ともジェットフォイルを利用しました。フェリーのイメージがあったので佐渡は遠いというイメージが刷り込まれていましたが、ジェットフォイルだとたった68分でした。こんなに速いとは思いませんでした。
ＪＲ券を売っているところはフェリーターミナルの中にあって、すぐに分かりました。正面には「ＪＲ提携店」と掲げられています。
目立つところに「重要なお知らせ」というＪＲ東日本の方針により9月末で佐渡旅行センターでのＪＲ券の発売を取り止めるという貼り紙がありました。わざわざ「ＪＲ東日本の方針により」と書くあたり、佐渡汽船としては取り止めるのは本意ではなく、続けたかったという本心がにじみ出ています。
両津港にはこのようなＪＲ券発売終了のチラシが置いてありました。佐渡汽船ではなく「ＪＲ東日本からのお知らせ」となっているとおり、ＪＲ東日本が用意したチラシだと思います。こんなところからも、ＪＲ券発売終了はＪＲ東日本の意向が強く働いたんだろうなと思わせます。
きっぷは旅行業端末で発券していました。発売箇所表記は「ＪＲ佐渡Ｒ６２」というかなり独特なものでした。佐渡汽船観光独自でマルス端末を持っているわけではなく、「びゅうプラザ」の提携販売店というわけでもなく、ＪＲから直接端末を借りているような雰囲気の発売箇所表記です。
はるばる佐渡まで来てきっぷ一枚だけ買って帰るのもアホらしいので、ちゃんと観光してきました。往復ジェットフォイルと観光と昼食がセットになった佐渡汽船観光の日帰りツアーに参加しました。前回、トキは米粒のように小さい状態でしか見えませんでしたが、今回は至近距離で見ることができ、鳥肌が立つほど感動しました。
実はこのツアーは佐渡市の観光キャンペーンでもともと安かったところにさらに「GoToトラベルキャンペーン」の割引が適用され、ジェットフォイル片道+2000円程度で参加できていたりします。
帰ってから佐渡まで行った話を嫁にしたところ、結構怒られました。きっぷを買うために佐渡へ行ったことではなく、一人で黙って佐渡に行ったことが気に入らなかったようです。嫁は以前から佐渡に行きたいという思いがあったそう（実は初耳）なので、近々嫁と泊まりで佐渡に行くことになりそうです。そう考えると期せずして佐渡の下見にはなったのかもしれません。
