のぞみ491号
◆種別:新幹線
◆区間:新横浜→新大阪
今年3月のダイヤ改正で新横浜始発の「のぞみ491号」が新たに設定されました。新横浜始発の列車が設定されるのは2008年の「ひかり393号」(現在は533号)以来のことです。
もっとも、「ひかり393号(当時)」は毎日運転の定期列車であったのに対し、今回設定された「のぞみ491号」はおもに土休日に運転される臨時列車です。両者の現行のダイヤは以下のようになっています。
停車駅 | ひかり533号 | のぞみ491号 |
---|---|---|
新横浜 | 06:00発 | 06:03発 |
小田原 | 06:14着 06:17発 |
レ |
静岡 | 06:41着 06:42発 |
レ |
名古屋 | 07:25着 07:26発 |
07:18着 07:19発 |
京都 | 08:00着 | 07:52着 |
新大阪 | 08:13着 | 08:06着 |
終着 | 広島 09:56着 |
(新大阪止) |
「ひかり533号」の3分後に新横浜を発車した「のぞみ491号」は小田原で「ひかり533号」を抜き、名古屋・新大阪には8分先着します。個人的には「ひかり533号」と「のぞみ491号」の順番を入れ替えて「ひかり533号」の小田原待避をなくしたほうがいいように思います。そうすれば「のぞみ491号」も名古屋以遠により早く着けます。
初めて新横浜始発の列車として設定された14年前の「ひかり393号」の一番列車に乗ったので、今回も初めて新横浜始発の「のぞみ」の一番列車である「のぞみ491号」の利用を思い立ちました。飛び石の平日をくっつけて4連休に仕立てて、ダイヤ改正初日から西へ出かける際に利用しました。もっとも、こんなに朝早く出る必要はまったくなかったんですが。
朝5:45頃の新横浜駅下りホームの様子です。見た目そっくり列車が2本既に入線していて、4番線の6:00発「ひかり533号」のドアがちょうど開いたところでした。
「のぞみ491号」はその4~5分ぐらい後にドアが開きました。新横浜始発の列車はだいたい15分前から乗車できるようです。私の号車は窓側がほぼ埋まる程度(3~4割ぐらい)の乗車率で新横浜を発車しました。
新横浜~名古屋間ではD型硬券タイプの記念乗車証が配布されました。「新横浜駅始発のぞみ号 初列車記念乗車証」と記載されています。事前に予告がありましたが、JR東海がこういうものを配るのは珍しいなと思いました。朝6時に新横浜に来ないと乗れない列車ですからそれなりに貴重です。
名古屋で乗客が増え京都で半分近く降りました。朝横浜の自宅を出て7時台には京都にいるのは不思議な気分でした。混雑を避けて朝早くから観光したいという人にはいいと思います。
このタイミングで新横浜早朝始発の「のぞみ」を設定したのは、相鉄・東急新横浜線開業に伴う利用客の増加を見込んでのことです。新横浜線は計画段階では「神奈川東部方面線」と呼ばれていた路線で、新横浜駅を経由し東急線・日吉~相鉄線・羽沢横浜国大間を結びます。新横浜駅を境に会社が分かれます。
東急東横線や目黒線沿線から新横浜駅へ行くのが多少便利になりますが、劇的に便利になるのは相鉄沿線からだと思います。これまで横浜駅で必要だった乗り換えがなくなって直通できるようになり、大和や二俣川から新横浜までの所要時間は20分ほど短縮しています。
新横浜線の開業は新横浜駅引いてはJR東海にとっては東急線・相鉄線ユーザーを取り込む千載一遇のチャンスであり、ここで新横浜始発の「のぞみ」を設定することで需要喚起を図ったのでしょう。2月半ばから東急・相鉄・JR東海・JR西日本・阪急の5社共同で新横浜駅からの東海道・山陽新幹線での利用を促進するキャンペーンを行っています。
個人的に「のぞみ491号」がいいなと思ったのは品川始発の「のぞみ99号」や東京発の「のぞみ1号」と比べて格段に空いていたことです。朝6時に新横浜に来ることができる客数が東京や品川と比べて少ないので、超繁忙期には穴場的列車かもしれません。できれば新大阪止まりではなく広島あたりまでは行ってほしいですね。