折れている上に、穴まであいている悲惨な状態のきっぷですが、よく見るといろいろと興味深いきっぷです。
まず、右上の乗車券の有効期間表示ですが、「乗車券*日間有効」だったものが「乗車券 4月 4日まで有効」と具体的な日付が印字されるようになっています。これは4月1日発券分から有効期間表示が変わったことに伴うものです。
次にこのきっぷは4月1日にJR東海京都駅で乗車変更しています。券面下には以下のように印字されています。
差無 03月31日(交)京都四条 (4)
原券は前日にJTB京都四条支店で購入しているのが分かります。さらに収受額無しを表す「差無」が印字されているため、原券もこのような一葉券で、同一区間で変更したのではないかと推測できます。
左上のC制の部分に何やら印字されているのが分かるでしょうか。ちょっと分かりづらいですが、赤く「乗車券変更なし」と印字されています。
乗車券に変更がないことから、原券も京都(市内)→東京(都区内)向きで、収受額がないことから「のぞみ」どうしで列車のみ変更したということが分かります。一葉券で列車を変更してしまったため、右下に「乗変」の印字がありますが、乗車変更したのは特急券部分だけなので、乗車券はまだ変更する権利が残っています。そのため、わざわざこういう印字がされるんだと思います。
最後に。収受額なしでC制となっているので、JTBで購入した原券もC制ということになります。JRの駅でクレジットカード決済できっぷを購入するとR001とかR453というようなR通番が振られます。旅行会社で同様に購入したきっぷにはR通番がないため、JRの駅で乗車変更をするとR000というダミーのR通番が振られます。JRの駅で購入する際にはR000にはなりません。ちょうど(3-タ)の上にR000が印字されています。
こうして持っている知識を動員して原券の情報を推理していくのもなかなか面白いです。自分が使ったきっぷではないだけに。