JAPAN RAIL PASS2
前回の記事で紹介した「ジャパンレールパス」(以下JRP)はB6サイズと紹介しましたが、最新のJRPは一回り大きいハガキサイズになっていて、携帯性は若干悪くなっています。
まず表紙と裏表紙です。相変わらず外国人が好きそうな浮世絵の「赤富士」がデザインされています。パス部分が内面から裏表紙に移ったため、改札で呈示する際に中を開かなくてよくなりました。マルス券も発券されるようになりましたが、裏表紙にテープでべったり貼り付けられているため、パスの代わりにきっぷで自動改札を通ることはできません。きっぷを貼りつけるようにするため、パスのサイズが大きくなったというわけです(前のサイズでもマルス券を貼れないことはない感じでしたが、余幅が少なくちと貼りにくそうです)。
マルス券部分だけを取り出したものです。パスの特性上、ほとんど英語です。発売箇所は「羽田訪セ@1」となっていて、おそらく以前紹介した羽田空港の外国人旅行センターだと思います。
パスにマルス券を貼りつける方式に改めたため日付印が不要になり、台紙のホログラム加工が省略されたのでコストダウンにもなっているような感です。
内側には日本語と英語でこまごまとした注意書きが印刷されています(クリックすると拡大します)。ただ、内容が複雑で外国人旅行者がきっちり理解するのは厳しいと思います。このパスの使用者は中国人ですが、注意書きに記述されている外国語は英語のみです。
政府観光局が公表している昨年訪日した外国人の国籍を見てみると、以下のような割合でした。
- 台湾 21.1%
- 韓国 20.6%
- 中国(香港を含まず) 18.0%
- 香港 6.9%
- アメリカ 6.6%
台湾が1位というのは正直意外でした。距離的な近さとともに親日的な国民性というのもあるのでしょう。今年に入って順位の入れ替わりはありますが、上位4位はアジアの国で5位にようやくアメリカというのは変わりません。今年はタイが前年比7割近い猛烈な伸び率でアメリカに迫りつつあり、トップ5がアジアの国で占めそうです。
英語が国際語とはいえ、今や訪日外国人のうち8割がアジア人なのに、JRPが英語版しかないのは不親切です。訪日外国人数とJRPの利用者が必ずしもきれいに比例するわけではありませんが、相応の利用者がいるのは事実であり、中国語(簡体・繁体)と韓国語に対応したパスか、使用法をまとめたリーフレットのようなものは準備しておくべきではないかなと思います。