おいでよ房総物語号
◆種別:快速
◆区間:千葉~館山
快速「おいでよ房総物語」号は今年2月の3連休に千葉~館山間で運転された臨時列車です。ちょうど冬季間運休になっていた快速「SLばんえつ物語」号の客車を新潟から借りてきて、ディーゼル機関車牽引で運転されました。内房線での客車列車の運転は珍しく、平成20年の快速「SL南房総」号以来じゃないかと思います。
3日間設定されたこともあり、指定は1ヵ月前の10時に往復とも窓側を確保できました。「びゅう」のパックツアーで多くの席を抜かれたようでしたが、連休最終日だったので、すぐに満席にはならなかったようです。
(内房線・舘山)
当日は下りの千葉駅発車時点で6~7割程度の乗車率でした。ヲタも多かったですが、やはり「びゅう」のパックツアー客も少なからずいたようです。途中の富浦駅で多くの人が降りてガラガラになり、終点まで乗り通した人は多くいませんでした。
客車・機関車とも木更津運輸区を拠点に運用されたので、千葉~木更津間は客車の前後にディーゼル機関車を連結したプッシュプル方式で運転されました。
◆千葉←木更津運輸区(回送)
(←千葉)[DL][客車]…[客車][DL]
◆千葉→木更津(営業運転)
[DL][客車]…[客車][DL](木更津・舘山→)
◆木更津→館山
[客車]…[客車][DL](木更津・舘山→)
◆木更津←館山
(←千葉・木更津)[DL][客車]…[客車]
◆千葉←木更津
(←千葉)[DL][客車]…[客車][DL]
◆千葉→木更津運輸区(回送)
[DL][客車]…[客車][DL](木更津運輸区→)
下り列車(館山行)の千葉寄りの機関車にはヘッドマークが取り付けられていませんでしたが、上り列車として館山駅を発車する際にはデザイン違いのものが取り付けられていました。館山寄りが左で、千葉寄りが右のデザインでした。
当日はドア口に係員が立っていて、有効な指定券を確認する方式が採られていました。指定券を持たない強行乗車は排除されていました。車内ではジャンケン大会や子供向けのイベントもあり、家族連れが楽しめるような趣向になっていました。私は珍しくジャンケン大会で勝ち抜いてしまい、記念品をいただきました。
(安房勝山駅付近)
この日は天気に恵まれ、下り列車からは東京湾と三浦半島の奥にそびえる雪の富士山がきれいに見えました。また、沿線のいたる所で菜の花が咲いており、比較的温暖な房総で一足早い春を感じることができました。私は館山で食事を済ませた後。和田浦まで足を延ばし海辺を散策しました。首都圏から日帰りでしたが、楽しく1日を過ごせたように思いました。
不幸にも8月の大雨で磐越西線が一部不通となっていて、本家の「ばんえつ物語」号は少なくとも9月中は運休が決まっています。復旧に時間がかかるようだったら、客車を遊ばせておくのはもったいないので、秋にも千葉でこういった列車を運転させてみてはどうかと思うんですが、いかがなもんでしょうか。