竜飛海底見学
青函トンネルには2つの海底駅があります。本州側に竜飛海底駅、北海道側に吉岡海底駅になります。旅客の乗降を目的とした駅ではなく、保線基地としての役割や非常時の避難場所としての使用が目的です。かつては両駅とも人数を限定して見学することができましたが、吉岡海底駅については北海道新幹線の工事基地として使われることになったので平成18年夏で見学を終了しています。
(竜飛海底駅駅名板)
私は吉岡海底駅は一度行ったことがあったんですが、竜飛海底駅はありませんでした。渡道の際に竜飛海底駅も行っておくことにしました。竜飛海底駅の見学コースは地上に上がって青函トンネル記念館の見学も含まれています。記念館が11月下旬~4月上旬の間は冬期休館になるので、竜飛海底駅の見学コースも設定がなくなります。
まず、見学は定員制のため、このような見学整理券が必要です。全国のみどりの窓口で発売していますが、場所によっては発売に難儀するかもしれません。私が購入した東海道線・平塚駅では手元にマニュアルが用意してあり、普通の指定券並みに素早く発券してくれました。
竜飛海底駅の見学には函館から海底駅を見学して函館に戻る1コースと、新青森(青森)から海底駅を見学して函館に抜ける2コースがあります。青森から青森に戻るコースや函館から青森に抜けるコースはありません。
私が利用した2コースは券面にあるとおり特急「スーパー白鳥19号」で竜飛海底入りすることが指定されています。また、ドアは2号車のみ開くので、到着までに2号車に移動するよう車内放送があります。
(工事の時の様子)
(ケーブルカー)
見学コースは案内の係員が2~3人が竜飛海底駅で到着を待っていて、トンネル内の施設や工事で使用された機材などの案内をします。トンネル内は真夏なのにひんやりしていたのと、湧き水の多さに驚きました。それからケーブルカーに乗って地上にある「青函トンネル記念館」の見学タイムがあります。記念館の外に出て散策することもできます。記念館の所在地は青森県東津軽郡外ヶ浜町になります。
(竜飛海底駅に停車する列車)
帰りは再びケーブルカーで地下に潜って、竜飛海底駅から列車で帰ります。帰路の列車は「スーパー白鳥25号」と決められています。
見学整理券は運賃や特急料金は含まれていないので、別途用意しなければなりません。当然ながら竜飛海底駅は無人できっぷの発売はないので、事前に仕込むか車内で購入することになります。私が乗車した際は北海道側最初の停車駅である木古内駅で大量下車がありました。竜飛海底~木古内だけの乗車だと特急券が不要なので、節約のためかもしれません。それか青森方面に戻ったことも考えられます。
係員の方と雑談していたんですが、北海道新幹線開業後の海底駅見学については正式の発表はまだないとした上で「多分なくなるでしょう」とのことでした。その横顔は少し寂しそうでした。青函トンネルは新幹線と貨物列車が同じ線路を走ることになるため、ダイヤが複雑になることが予想され、トンネル見学のためだけに列車を止めるのは難しくなるような気がします。行っておくなら今のうちかもしれません。