特急「スーパービュー踊り子」に使用されている251系はバブル華やかりし頃の平成2年4月に運転を開始し、まもなく30年になります。既に走っていた185系の「踊り子」と区別するために、全車指定席で自由席はなく、割高なA特急料金が適用されています。
ただ、一度リニューアル工事を行っているとはいえ、誕生から30年近くになるとさすがにくたびれてきました。最近では故障が頻発しているとも聞きます。
そんな中、来年春より新型車両E261系を投入し、同区間に特急「サフィール踊り子」を設定することが発表されました。251系が普通席込みの10両×4編成に対し、E261系は全車グリーン車で8両×2編成なので、入れ替えではないと思いますが、後継車種が登場するということは余命は長くないと捉えるべきでしょう。もしかしたら、251系はもう少し使い倒して、中央線から転用するE257系と新たに投入するE261系で185系を早期に全廃する方針かもしれません。
251系にはグリーン個室があります。普通車指定席は利用したことがあったんですが、グリーン個室はあまりに敷居高くて乗ったことがありませんでした。昨年の元旦に4人揃ったこともあり、初めて利用してきました。
グリーン個室は部屋単位で発売するので、違うグループの人と相部屋になることはありません。JR線内が一室6,170円で、伊豆急線内が1,540円です。ただし、伊豆急線内のみの利用はできません。1人で乗っても4人で乗っても同じ料金です。
片や、座席のグリーン料金は100Km以内で1,030円、200Km以内2,060円です。JR線内の200Km以内の区間を3人以上でグリーン車を利用する場合、座席よりも個室のほうが安いという不思議な現象が起こります。
グリーン個室は2号車の階下に3室だけあります。目線の位置がちょうどホームの床です。海側に面していて2人ずつが向かい合い、真ん中に固定のテーブルがあります。階下ながら景色は案外よく見えますが、2階席の足音が少し気になりました。
それでも、乗車時にはウェルカムドリンクのサービスがあり、1号車の1階席にはグリーン車の利用客向けのサロンがあったり、生ビールの提供や温かいビーフカレーが車内で食べられるなど、バブル期の面影を残す手厚いサービスがあり、料金以上の満足感がありました。(残念ながらビーフカレーの販売は昨年春、生ビールの販売は今年春で終了したそうですが)
これなら今度鉄ヲタの甥っこを連れて乗ってみたいと思っています。でも、お子様は展望グリーン席のほうが喜ぶかもしれませんね…。