改正割賦販売法が2018(平成30)年6月より施行され、クレジットカード会社だけでなくクレジットカードの加盟店(ここではJRのみどりの窓口)に対してもセキュリティ対策が求められるようになりました。対面式の加盟店で実施すべきとされたことは大きく2つあります。
- カード情報の非保持化
- 決済端末のIC対応化
1ではハッキングによるカード情報の漏洩を防ぐために機能と決済を分離し、カード情報を自社システム内に取り込まないことが求められています。2ではクレジットカードを偽造されにくいIC化するとともに、決済端末も全てIC対応化することが求められています。カードも決済端末も磁気ストライプ型を極力排していこうという流れです。いずれも今年3月末が実施期限となっていて、JR各社のみどりの窓口でも4月より対応しました。
今までは決済時にマルス端末のカードリーダー部にカードを通していましたが、1の制約によりそれができなくなったようです。そこで、マルス端末からこのような外付けのICカード対応の読み取り機を繋ぎました。
カード決済時はこの端末にカードを差し込み、利用客が暗証番号を入力します。読み取り機からカード会社(アクワイアラー)にカード情報と暗証番号と決済金額の照会をかけ、カード決済OKかNGかの結果だけをマルス端末に返し、OKであればきっぷが発券されます。
なお、ICチップのない磁気ストライプ型のカードについては、従来通りのようです。今後、更改のタイミングでIC化されていくと思われます。
カードの利用控に印字される情報が増えました。以前からあったカード会社とカード番号下4桁に加え、承認番号と左下に何やらよく分からない情報が追加されています。
同じく改正割賦販売法の絡みでJRカードでの決済時に印字されたきっぷへの「クレジット」の表記は3月31日で姿を消し、4月1日からは一般のカードと同じく「C制」になっています。JRカードは以前から決済時にサインではなく暗証番号入力しており、今回の対応で一般のカードも暗証番号入力になることから、区別する必要がなくなったため表記も統一したのではないかと推測しています。
また、VIEWカード会員に対してJR東日本管内の駅やびゅうプラザで行われていた決済金額5万円未満の場合はサイン省略という特例的な対応も3月31日で終了し、4月1日以降は決済金額に依らず暗証番号の入力が必要となっています。
新型コロナウィルスの影響で4月以降にみどりの窓口できっぷを買う機会はまだ多くなく、カード決済のタイミングで思わずサイン用のボールペンを手にしてしまいます。長年の習慣だったのでまだ新しいやり方に慣れないですね…。